民団新聞 MINDAN
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ギラギラ太陽、オリニの夏

各地で臨海・林間学校開く



ハングルかるたに興じるオリニ(神奈川)

 梅雨も明け、夏空が広がる中、各地で一斉にオリニのサマーキャンプ(臨海・林間学校)が開かれている。一泊、二泊など地域の事情によって開催日程は様々だが、短い日程の中で、少しでも子どもたちに民族に触れてもらえる機会をと主催側は数多くの企画で子どもたちを楽しませていた。

 民団神奈川県本部(金洪斤団長)のオリニ臨海学校が、夏休みが始まったばかりの二十四日から二十六日までの二泊三日、三浦半島の「三浦ふれあいの村」で行われた。今年の参加者は八十八人で、例年の五割増しという盛況ぶり。

 校長先生を務める張豊翼副団長は「三日間、青年会の先生の話をよく聞いて、一生の思い出になるように」と語りかけ、神奈川韓国綜合教育院の金明植院長も「一年に一度のイベント。一つでも韓国のことを覚えよう」と幼い頃からの民族教育の必要性に触れた。

 六班に分かれて楽しみながらハングルを覚えるカルタでは、班別の競争意識からか初対面の子どもたちもすぐに打ち解けていた。

 民団宮城県本部の林間学校は七月二十四日から二泊三日で行われた。山間の釜房憩いの家には、オリニはじめ関係者や父母あわせて三十三人が参加した。

 オリニ同士が名前を覚え易いようにと各自が似顔絵と本名を書いた絵を張り出す新企画も好評だった。また民団中央がオリニ教材の一つとして紹介している亀甲船のペーパークラフトを組み立てた。中には、「夏休みの工作にしよっと」と得意げなオリニも。

 一方、七月二十五,二十六の両日に山梨青商が企画した九回目の臨海学校には、オリニ、引率あわせて六十余人が参加した。夏の定番、プール遊びに興じると同時にウリマル、ウリノレ学習にも力が入った。

 また民団大分県本部でも七月二十五日に杵築市の海水浴場でオリニら四十余人が参加して開かれた。白地図や塗り絵で韓半島の形や太極旗の色を学んだ。

 この他、全国各地でも行われた。


■足立・荒川は会館利用して開講
 本名の名札も誇らしげに、ウリマル、文化学ぶ

 在日同胞集住地区として知られる東京の足立と荒川で二日、民団支部主催のオリニ夏季学校が開講した。両支部とも在日同胞子弟に簡単な民族的な素養を身につけてもらおうと、支部会館で実施している夏休み期間中の恒例行事。

 足立支部には二十三人が参加した。早速、本名の名札を作って胸に。オリニは慣れないハングルの名前に戸惑いつつも、ちょっぴり誇らしげな面もち。八日までの一週間、簡単なハングルの読み書きとノレ、韓国の歴史、文化などを学ぶ。最終日の八日には全員で近隣のプールで遊ぶ。

 開校式で洪炳基支団長は「言葉や歌をひとつでも多く覚え、友達もたくさんつくって下さい」と激励した。民団東京本部からは李時香副団長が駆けつけた。

 一方、今年で三十一回目を数える荒川支部の夏季学校にはオリニ十四人が参加した。指導に当たる全英美さんを囲んで輪になるなどアットホームな雰囲気。洪元延支団長も元気にウリマルを学ぶオリニの姿に目を細めていた。十二日まで。

(1999.8.4 民団新聞)



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