| 共同記者会見で会談の成果を述べる韓日首相 |
金鍾泌首相と小渕恵三首相との共同記者会見の要旨は次の通り。
【金鍾泌首相】
◆韓日関係
▼小渕首相との会談で両国首相は韓日関係と地域及び国際問題に関して有意義な意見交換を行った。
▼昨年10月に両国首脳が合意した「パートナーシップ共同宣言」と「行動計画」を点検し、諸般協力事業が着実に進行していることを確認した
◆対北韓対策
▼北韓に対する韓国の一貫した「包容政策」に対し、小渕首相は支持を再確認した。
▼北韓のミサイル再発射を事前抑制するため、韓日米が緊密に対処していく。
▼韓半島エネルギー開発機構(KEDO)事業を円滑に進めることが重要との認識を共にした。
◆経済分野協力
▼韓日投資協定の早期締結など、「韓日経済協力アジェンダ21」の円滑に履行する。
▼日本に対し、韓国の16品目に対する関税引き下げなど貿易不均衡改善の努力を要請した。
▼金融、水産・漁業、環境、建設など多様な分野で両国が緊密に協力することが重要と認識をともにし、韓国に「水産資源造成センター」設立を推進。
◆国民交流と文化交流
▼2002年W杯を前後して関係都市間のシャトル便運航などを提案した。
▼「韓日文化交流会議」を9月22日に開催し、中高生や青少年交流が推進されることを歓迎する。
◆在日同胞の地方参政権
▼在日韓国人の地方参政権が早期実現するよう日本政府と政党に要請した。
▼小渕首相は日本でも同問題に対し真摯に検討していくと述べた。
▼韓国政府では在韓外国人に対し地方自治体選挙権を付与するための最終手続きに入った。
◆天皇訪韓と閣僚懇談会
▼10月末に韓国済州道で開催する韓日閣僚懇談会に小渕首相を招請した。
▼W杯以前に天皇陛下の訪韓が実現すれば、友好・協力増進の良い契機となる。
▼日本政府も実現に向けて環境整備に努力すると応じた。
▼二○○○年か二○○1年か、どの年になるかは両国で陛下が気楽に訪問できる環境づくりに努力しなければならない。
【小渕恵三首相】
◆総理会談の全体的意義
▼両国の友好協力関係はかつてないほど良好で、今回も二十一世へに向けた未来志向の韓日関係構築の重要性をあらためて確認した。
◆「行動計画」の進歩状況
▼10月二十三、二十四両日に韓国・済州島で開く韓日閣僚懇談会に出席したい。
▼韓日共同宣言に付属の「行動計画」が着実に進展していることを確認した。
▼9月中に韓日投資協定の本交渉を行い、W杯開催中の航空輸送体制の強化を検討することで一致した。
▼APEC、WTO、ASEMなどの枠組みにおける協力と協調を一層強化していくことで意見の一致を見た。
◆韓日国民交流
▼ワールドカップ(W杯)を共催する二○○2年を「韓日国民交流の年」とし、文化、青少年、地域、学術など幅広い交流事業の推進を提案し、金首相から前向きな理解を得た。
◆対北韓政策
▼北韓のミサイル再発射問題では日韓米が引き続き緊密に連携し、北韓の前向きの対応が得られるよう最大限の努力を再確認した。
▼最近の北韓の政府高官発言に若干柔軟な発言があることに注目している。
▼ミサイル再発射を凍結すれば、韓日米が北韓との関係を前向きに進めることが可能となる。
◆在日同胞の地方参政権
▼在日韓国人の地方参政権に対する関心の大きさをよく理解している。
▼各党各会派で議論しており、自民党も選挙制度調査会で行っている。
(1999.09.08 民団新聞)
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