民団新聞 MINDAN
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歌で踊りでチャンチ

各地で「敬老の日」行事



韓国歌謡のリズムに顔を
くしゃくしゃにして踊るハルモニ
(大阪・生野南支部の敬老チャンチで)

 9月15日の「敬老の日」を前後して、民団や婦人会などが主催のもと、全国各地で同胞高齢者の長寿を祝う敬老行事が行われた。各地方とも、手作りの韓国料理を準備し、韓国歌謡ショーや舞踊などで、同胞のお年寄りたちを楽しませた。参加したハルモニやハラボジたちも、懐かしい故郷の料理を味わいながら、韓国民謡のリズムに顔をくしゃくしゃにしながら踊るなど、"敬老チャンチ"を満喫した。

 苦労して同胞社会を築き上げてきた同胞のお年寄りに感謝しようと、敬老の日を前後して各地民団や婦人会でも敬老会が開かれた。数100人が参加してにぎやかな会となった大阪地区はじめ数10人でも温かいもてなしでお年寄りに楽しい1日を過ごしてもらった地区など様々。しかし、チャングと民謡が流れれば、全員で踊り出す風景は今も健在だった。


■100余人参加し婦人会東京で長寿会

 婦人会東京本部(康仁順会長)でも7日、韓国中央会館で「長寿会」を開き、お年寄りを慰労した。今年で4回目。参加者は各支部から100人余りにのぼった。同本部が用意した心尽くしの料理を味わい、お酒にほんのりほほを染めたお年寄りは、懐かしい故郷の民謡に合わせて踊りだした。

 第二部ではソプラノ歌手の田月仙さんが「懐かしい金剛山」などの名曲の数々を披露した。この日の最高齢者は87歳の高了彦ハラボジと沈雙李ハルモニ。2人には康会長から花束が贈られた。


高齢となった婦人会東京の
「長寿会」で元気に踊るハルモニたち

■予想上回る参加に大喜び

 民団足立支部(洪炳基支団長)管内のお年寄りを対象にした錦寿会が15日、民団足立支部会館で敬老会を開催した。当初、30人ほどの参加を見込んでいたが、ふたを開けてみればお年寄りだけでも60余人が集まり、支部の担当者や料理担当の婦人会員らを喜ばせた。

 新会長に鄭興守氏(民団東京本部常任顧問)が選出され、乾杯の音頭でにぎやかな慰労会が始まった。お年寄りたちは、この間の近況報告に次いで、昔話に花を咲かせていた。

 管内で最高齢者、100歳になる智泰亨ハラボジは残念ながら出席できず。民団中央本部と東京本部などからの長寿祝賀金は洪支団長が後日届けることになった。

 会館内に韓国民謡が流れると、それまで話し込んでいたハルモニたちはいても立ってもいられないのか、席を立って踊りだした。チャンゴも登場し、お年寄りパワー健在を示していた。


■全国最多の600人が集う

 【大阪】民団大阪府本部では今年、全36支部のうち34支部が、9月15日を前後して趣向をこらした敬老祝賀行事で同胞お年寄りの長寿を祝った。高齢化が進むなか、各支部とも例年以上の盛り上がりを見せた。同本部からも三機関役員らが出向き、記念品を手渡した。

 民団生野南支部(梁致福支団長)の主催した「敬老チャンチ」は600人でにぎわった。12日、生野区民センターでは婦人会同支部(秦花京会長)が丹精を込めた手料理が並べられ、懐かしい故郷の民謡を背に踊りの輪ができた。

 同支部が施設を借りて「敬老チャンチ」を開くのは今年で3回目。「敬老の日」にはバスタオルを贈ってきたが、「皆で集まって過ごしたい」との声に97年から「敬老チャンチ」を開催するようになった。

 お年寄りの評判が口伝てで広まり毎年、参加者が増えている。第一部は韓国伝統芸能の披露、二部では顔なじみのコリアレストランのママが出演して会場を盛り上げた。「今日は楽しい」と口々に語るハルモニたち。世話に当たった民団生野南支部の役員もうれしそう。

 民団大阪本部から駆けつけた洪性仁団長は「昨年参加したハラボジたちに今年もお会いできて本当にうれしい。民団の礎をつくってくれたばかりか、次の指導者も育ててくれた」と、これまでの苦労を称えた。また、梁支団長は「いつまでもお元気で長生きして下さい」とお祝いの言葉を贈った。


■カラオケで楽しいひととき

 【西東京】敬老の日の15日、民団西東京本部(李権団長)でも本部会館で敬老祝賀会を開いた。管内の75歳以上のお年寄り60余人と民団、婦人会関係者らが参加した。李団長のねぎらいの言葉の後、婦人会が用意した手料理に舌鼓を打った。

 食後は特別出演の韓国女性歌手とカラオケや踊りで楽しい1時を過ごした。お年寄り1人ひとりに記念品も手渡された。


■久しぶりの再会喜び合う

 【神奈川】民団神奈川・南部支部(徐泰源支団長)が同支部会館で敬老会を開くのは5年ぶり。昨年までは韓国の特産物を持って役員自らお年寄り宅を戸別訪問してきたが、今年は久しぶりに一堂に集まれる場を設けて喜ばれた。70歳以上100人の対象者のうち、約半分に相当する45人が参加した。

 お年寄りは婦人会同支部がこの日のために用意した心尽くしの韓国料理を楽しみながら、久しぶりの再会を喜び合っていた。開会に先立っては、近隣の医師を講師に招いて初の健康セミナーも実施した。参加者全員に同支部と横浜商銀から記念品が贈られた。

(1999.09.22 民団新聞)



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