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キムチだけじゃない

韓国農産物に意外な新顔



■東京、大阪で商談会

 韓国から日本へ輸出される農産物では、真っ先に思い浮かぶのがキムチ。ところが、キムチ以外にも豚肉、イチゴ、パプリカなどが日本で需要を伸ばしていることはあまり知られていない。韓国農林部と農水産物流通公社では今年も「意外な新顔」を取りそろえ、東京と大阪の二大都市で売り込みを図った。

 都内のホテルで14日開かれた「99韓国農産物商談会」には、韓国国内全域から農水産物12社、林産物12社の計24社が参加した。


■歯ごたえ十分の椎茸

 展示品目はミカン、パプリカ、トマト、イチゴなどの青果物。林産物では松茸をはじめとするキノコ類、栗、銀杏など。このほか食肉、みそ、醤油、唐辛子みそ、様々な健康食品が取りそろえられた。

 韓国産椎茸は「身が締まっていて歯ごたえ十分、香りがいい」ことで知られる。香港、シンガポールにも輸出され、日本ではダイエーに納品されている。

 永同林業協同組合(忠北・永東郡)では椎茸と併せて百%粉末のアイデア商品を売り込んだ。同社では「鍋物に入れて調味料代わりに、焼き肉の味付けやピンデットにもいい」とセールス、商社向けの輸出商品として力を入れている。


■豚肉、イチゴ、パプリカの人気

 韓国はこれまでも日本の消費者のし好に合った商品を開発、市場動向をにらみながら低コストで送り出してきた。特にここ数年輸出を伸ばしているのが豚肉、キムチ、イチゴ、パプリカなど。

 日本のケーキ用に重宝されているイチゴは、日本の人気銘柄として知られる「女峰」「とよのか」などの種をそのまま使っている。日本産が出回る時期を外して出荷、「隠れたロングセラー」だ。今年は12月13日に初出荷の予定。


■納豆パワー・コーンフレーク

 パプリカはイタリア料理ブームに乗って需要を伸ばしている農産品のひとつ。日本ではオランダ産の人気が高いが、韓国産もここ数年急激に輸入されている。

 今回の商談会で注目を集めていたのが日本の納豆を原料として使った「納豆パワー・コーンフレーク」。国際貿易専門企業として成長してきた宇全綜合物産が「健康食品」として開発した。

 「健康食品」としては、全南貿易(光州市)が、肝疾患の特効薬とされるセミの幼虫を加工した「竹香冬蟲夏草」を売り込んだ。臨床実験では抗がん効果も確かめられており、日本での流通を期待している。

(1999.09.22 民団新聞)



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