民団新聞 MINDAN
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グランド狭しと大農楽隊

10月マダン、各地で続く



大太極旗をバックにに
爽快に行われた大農楽隊
(三重の10月マダンで)

 運動会、焼き肉パーティ、男寺党公演と様々な企画で24日も五地方で「10月マダン」が行われた。千葉では2002年W杯韓日大会成功を前面に打ち出し、三重では四日市ドームを借り切っての親子大運動会で盛り上がった。各地とも一世のハラボジ、ハルモニから三・四世のオリニまでが秋の1日を和気あいあいと過ごした。


■三重・ドーム借切り家族大運動会

 【三重】民団三重県本部(姜勝煕団長)では24日、4日市港に隣接する四日市ドームを借り切って、10月マダン―第18回総合親子運動会を開いた。

 広大なドームだけに、国民儀礼も天井からつり下げた縦14メートル横9メートルの大太極旗に向かって行われるなど、迫力ある演出で団員家族らの目を見張らせた。

 姜団長はじめ地元四日市支部の鄭雲振支団長、名古屋から駆けつけた金ヨンチョル駐名古屋領事、金南守体育会中北本部会長ら来賓団も運動靴をはいて競技を楽しんだ。

 管内各支部から団員ら1000人近くが駆けつけたが、特に子ども連れの二世若夫婦や孫に手を引かれた一世の姿も目立った。「孫が走るから写真撮らなきゃ」とグランド前に陣取るハラボジ、「アッパー、頑張ってー」と黄色い声援を飛ばすオモニたちでにぎわった。

 パンの代わりにプッコチュ(青唐辛子)をかじり、「辛い」を連発しながらゴールするアボジも。

 圧巻は地域の塩浜小学校児童と在日韓国青年会会員による総勢50人の大農楽。ケンガリ、チン、ドラの音を響かせながらグラウンド狭しと駆け回る姿に、団員からも大きな歓声が飛んだ。8年前から農楽を指導し、大農楽が同校運動会の目玉となっていることから、「恩師に恩返し」と最近は毎年友情出演しているもの。

 また民主党の岡田克也、中川政春の両衆議院議員、井上哲夫4日市市長らもあいさつに駆けつけるなど地域との交流の深さも見せた。


■千葉・W杯の成功を市民に訴え

 【千葉】民団千葉県本部(朴昇浩団長)でも24日、千葉市の中心地・中央公園で「サッカーW杯韓日共同開催を成功させよう」をテーマに10月マダンを開催した。

 民団中央の金宰淑副団長は「韓日の架け橋となる企画」と評価した。

 中央公園には韓国物産やチヂミ、キムチを売る売店が立ち並び、買い物にでた日本市民の関心を呼んだ。

 ステージでは韓国をはじめフィリピン、ペルーなどの民俗芸能も披露されるなど国際色豊かなマダンとなった。

踊りの輪が広がった埼玉の10月マダン

 用意した800余の座席は満席となり、団員らはゴザを敷いた上にあぐらをかいてビールとキムチ、チヂミで秋のマダンを楽しんだ。昨年以上の人出に、「W杯をアピールできた」と民団本部でも大喜びだった。


■埼玉・男寺党出演で盛り上がる

 【埼玉】民団埼玉県本部(白台欽団長)も24日、渡来人ゆかりの地、高麗神社の境内を借りて行われ、県内の団員、観光に訪れた市民らあわせて1000人でにぎわった。

 本物のプンムルを紹介しようと今回は韓国から人間文化財の資格を持つ男寺党のメンバーら6人を招いてプンムルを堪能した。激しいリズムと動きに、観客からも大きな拍手がわき起こった。またユンノリ大会やノルティギ、支部別綱引き大会でも団員らの笑い声とともに盛り上がった。

 一方、キムチやクッパ、団員向けにと出された焼き肉を販売する屋台は、日本の観光客が押し寄せ、あっという間に売り切れ続出。

 各支部からはバスや乗用車で団員らが家族連れで駆けつけた。


■愛媛・チヂミに行列、韓国理解促す

 【愛媛】民団愛媛県本部(具義雄団長)では、24日に国際交流センター前広場で行われた「えひめ国際まつり」に韓国民団のブースを出展した。

 インド、ブラジルなど各国のブースが並ぶ中で、民団ブースではチヂミ、出来立ての韓国ラーメンなどの販売が行われた。人気もひときわ高く、ブース前には行列もできるほど。「焼いても焼いても間に合わない」と本部関係者も嬉しい悲鳴を上げていた。

 またセンター内では、韓国の映画四本も上映され、市民の人気を呼んでいた。


■石川・松茸10キロと焼肉60キロで

 【石川】民団石川県本部(成奎昌団長)は24日に、松任運動場などでソフトボール大会と焼き肉パーティを楽しんだ。

 午前中のソフトボール大会には団員ら50人が三チームに分かれて競技を楽しんだ。競技後は夫人や子どもが待つバーベキュー会場に席を移し、150余人が焼き肉を楽しんだ。

 準備した焼き肉60キロはあっという間に無くなり、焼きそばでお腹をしのぐ一幕も。秋の味覚、松茸10キロが届くと、会場からは「待ってました」の歓声がわき起こった。

 本部が準備したタオルなどのおみやげと抽選会の商品をもらって大喜びするオリニもいた。

(1999.10.27 民団新聞)



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