民団新聞 MINDAN
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民族学校・進路指導も充実

民団、韓国学校の再評価促す



関係者100人が参加した
民団大阪生野地協主催の説明会

■民団が生徒募集へスクラム

 【大阪】各地韓国学校の2000年度募集要項を受けて、団員子弟の入学に向けた民団側の働きかけが始まった。白頭学院と金剛学園を持つ民団大阪府本部(洪性仁団長)では今月、駐大阪韓国総領事館の尹総領事と洪団長名の推薦文を新入進学児童生徒を抱える全世帯に発送したばかり。「民族学校募集説明会」も地協レベルから支部単位に重点を移していく。いずれもこれまでになかった試みだ。


■団長名で異例の推薦状も

 同本部の異例ともいえる取り組みは、「若干」とはいえ白頭学院、金剛学園の生徒数が漸減していることへの危機感から出ている。

 洪団長は、両校で一条校としての必須科目はもちろん、民族素養も身に付けられること、進学校としても徐々に評価を得ている現状を推薦文で強調した。また、尹総領事も「入学のお願い」のなかで、同胞父母に「発展的な発想の転換」を求めている。

 地元の同胞父母からの評価を得ようと、白頭学院では、進学教育・民族教育を両立させ、中・高校に「韓国文化特別コース」と「特別進学コース」を設けた。金剛学園でもコンピュータ教育を重視、進路能力に合わせた班別学習も取り入れるなどして国際人としての国際感覚の育成に努めている。

 だが、両校のこうした独自の取り組みと実績が同胞父母の側に十分、浸透しているとはいえないだけに、民団大阪府本部文教部の鄭炳采副部長は「民族学校へのイメージの払しょくを」と訴えている。

 同本部では「民族学校生徒募集説明会」を今年からより地域に密着した形にしたいと、これまでの地協レベルから支部単独開催に重点を移していく。昨年は東淀川一支部だけだったが、今年は東大阪地協でも複数の支部で単独開催を検討しているという。


■「負」のイメージ払拭へ
 民団大阪生野地協が説明会

 【大阪】大阪での「民族学校生徒募集説明会」が22日の生野地協を皮切りに始まった。同地協は民団生野西(文テヒョン支団長)、同南(梁致福支団長)、同東(趙文豪支団長)、同北(玄勝一支団長)の四支部で構成されている。同西支部での説明会には各支部文教部関係者をはじめ婦人会役員など関係者100人あまりが出席した。

 席上、民団大阪府本部の鄭炳采副部長は「民族学校は外部から聞くイメージで考えないで、皆さんの目で現在の民族学校を見て確かめ、判断してほしい」と強調した。この後、白頭学院と金剛学園の関係者から説明があった。11月8日にも民団東淀川支部で開催される。


■京都韓学・生徒募集へ中・長期計画
 民団側も全面支援を約束

 【京都】民団京都府本部(李愚京団長)は20日、同本部で各支部文教課長・民族教育委員を集めて初の合同会議を開催、京都韓国学園(王清一理事長、李虎雄校長)の生徒増に向けた中・長期計画を全面的に支援していく方向で意見がまとまった。

 李校長は高校普通科に特別進学クラスとコンピュータクラスを設けた今年を「改革元年」と位置づけ、今後5年間で生徒数を過去最高の180人台に乗せたいと明らかにした。

 李校長によれば、硬式野球部の高校野球連盟加盟以来、野球をやりたいという生徒が全国から10人、来春の入学を希望しているという。学校側では呼びかけ次第ではさらに増えると見ている。目標としては新設クラス設置の成果が明らかになる3年後に130人台、5年後には過去最高だった生徒数179人を上回る数字を目指している。

 李団長は今年で5期目を迎える「オリニ土曜学校」のさらなる充実化を図り、修了生の中から京都韓国学園入学生を多く出していきたい考えだ。

(1999.10.27 民団新聞)



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