民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
歳末助け合い運動たけなわ

2000年を温かく迎えて



「故郷の家」を訪れ、同胞入園者を励ます
権炳佑民団中央本部副団長

 2000年まで一週間となった歳末、全国の民団や婦人会などが、在日同胞の独り暮らし高齢者や施設などを慰問する歳末助け合い運動が展開されているが、民団中央本部でも大阪堺市にある在日同胞の老人ホーム「故郷の家」を慰問し、少しでも暖かいお正月をと、入園同胞を激励するとともに慰問金をプレゼントした。また、雪国の北海道でも集中巡回慰問をスタートさせたほか、南の九州では駐福岡総領事が熊本県内のハンセン病療養施設を慰問し、同胞入園者を激励した。


■同胞老人ホームを慰問

 【大阪】在日同胞社会で活発な歳末助け合い運動が展開されているなか、民団中央本部(辛容祥団長)でも17日、大阪府堺市内にある2つの在日同胞老人施設を慰問、それぞれ金一封を贈った。

 慰問先に選ばれたのは特別養護老人ホーム「こころの家族―故郷の家」(尹基理事長)と、経費老人ホーム「ケアハウス・セットンの家」(朴善喜理事長)。民団中央本部からは権炳佑副団長が民団大阪府本部の任正福組織部長とともに両施設を訪れ、ハルモニやハラボジらの歓迎を受けた。

 「故郷の家」では権副団長が満面に笑顔を浮かべながら韓国語で話しかけると、ハルモニ、ハラボジも「よくぞいらっしゃいました」と顔をくしゃくしゃにしながら喜びを表していた。一方、比較的健康な同胞老人が入居している「セットンの家」では、女性の細やかな視点が施設の隅々に生かされていることに感心した表情。権副団長は「女性から見た介護のありかたで参考になります」と話していた。


■雪国北海道でも集中慰問活動

北海道本部では12月15日から
集中慰問を展開した

 【北海道】民団北海道本部の札幌直轄地区でも恵まれない同胞らに温かいお正月を過ごして欲しいと歳末助け合いの巡回訪問が15日から開始された。

 県本部の朴平造団長はじめ婦人会メンバーらは17日までの3日間をかけて、70歳以上で生活保護受給者や入院している28世帯の団員宅を訪問した。1世帯につき民団本部からはミカン5キロ、コメ10キロ、婦人会から韓国海苔一箱、婦人会の若手から金5000円が贈られた。

 また総領事館からは5世帯に電気毛布が、またソウル在住の元団員夫人から送られてきたオンドル用の掛布も手渡された。

 ある家庭では民団の訪問を知って、戸外で待ち受けて感謝の意を表す家庭や、家に上がって是非にとお茶を進める人もいるなど、訪問役員も恵まれない団員に目を向けていくことの大切さを改めて感じていた。

 今年は雪が少ないため、交通渋滞も少なく、スムーズに戸別訪問できたという。また今年から婦人会の若手会員が連日2人ずつ巡回訪問に参加して巡回に一役買った。


■福岡総領事も慰問活動に一役

 【熊本】徐賢燮駐福岡韓国総領事は16日、熊本県菊池郡合志町栄にある、国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園を訪問し、同胞入園者らを激励した。

 同園には年2回、民団熊本県本部(金泰植団長)が慰問活動を展開しているが、「同胞の入園者を励ましてほしい」との民団の要請に徐総領事がこたえたもの。

 この日、徐総領事と民団県本部の役員ら6人が同園を訪れ、同胞入園者でつくる「友愛会」(28人)のメンバー約10人と懇談した。

 徐総領事は「みなさんの明るい表情を見てほっとした。頑張ってください」と激励した。

(1999.12.22 民団新聞)



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