韓国の田舎道を歩いていると、村の入り口などに魁違な木造が立っているのを見かける。これが長丞で、普通男女の2体が道の左右に立っており、天下大将軍と書かれているのが男性で、女性は地下女将軍と書いてある。
道端に立っているのは里程標の役割をし、村はずれにあるのはその村の守護神であり、お寺の近くのは、これからは寺の境内であることを示す境界線の標識にもなる。
済州道には石で作った長丞があり、島の人たちはそれをトルハルバン(石爺)をもよんでいる。
湖南地方の全羅道では、長丞のことを「ボクス」と呼んでいるところがあり、同じように村を守護する役割もするが、個人の願い事も聞いてくれる、融通のきく木神でもあるそうだ。
これも男女2体で立っているのが普通だが、慶尚南道忠武市文化洞に立っているものだけは、男女は定かでないが昔から1体だけのやもめ「ボクス」だという。
画・文
木丁・金龍煥
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