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掲載日 : [21-05-26]   照会数 : 1857

コロナ理由の休業とアルバイトの補償…正社員と同等に

Q

 私は、飲食店のアルバイトとして働いています。新型コロナウイルス感染防止対策の一環として、休業要請がなされたため、シフトを大幅にカットされています。収入が大幅に減るため、シフトのカットは生活に大きな影響を与えます。何か補償はないのでしょうか。

A

◆雇用調整助成金と緊急雇用安定助成金
 飲食店に限らず、正社員については、「雇用調整助成金」という制度があります。新型コロナウイルス感染症に係る特例措置が講じられていますので、会社が社員に対して休業手当を支払えば、会社は国から雇用調整助成金の支給を受けられます。そのため、正社員については、新型コロナを理由とした休業に手厚い補償があると思われているようです。

 では、アルバイト従業員はどうでしょうか。どうやら多くの方は、何らの補償もないと誤解しているようですが、そんなことはありません。

 なぜなら、「緊急雇用安定助成金」という制度があり、正社員と同様の補償が存在するからです。なので、会社がアルバイト従業員に対して休業手当を支払うことで、会社は国から緊急雇用安定助成金の支給を受けられます。

 このように、正社員か否かでこの度の時短要請に対する休業手当の扱いに差異はありません。

◆自ら申請できる休業支援金・給付金
 ところが、これら制度が複雑で手間がかかることに加え、会社によっては先に休業手当を支給する余力がないこと、助成金の助成率も常に満額ではないことなどの理由から十分に活用し切れていない実情もあるようです。

 しかし、会社の都合でこれら制度が活用されないようでは労働者として救われません。

 そこで、会社が申請をしない場合、労働者自ら申請することで受けられる補償として「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」という制度があります。

 この事から、労働者としては、正社員か否かを問わず、まずは会社に休業手当の支給の有無を確認し、これがない場合には、自ら申請することで生活を守ることが可能となります。

 したがって、アルバイト労働者においても、これら制度を活用することで収入減に対する補償を受けることが可能です。

 なお、各制度の詳細は、厚生労働省のホームページにてご確認をお願いいたします。

弁護士 呉裕麻
 

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