地方本部 HP 記事検索
特集 | 社会・地域 | 同胞生活 | 本国関係 | スポーツ | 韓国エンタメ | 文化・芸能 | 生活相談Q&A | 本部・支部
Home > ニュース > コラム
<布帳馬車>どっちがサムライらしいのか

 日本がスポーツ国家代表チームに「サムライ」や「ナデシコ」の冠をかぶせるようになって久しい。女子柔道日本代表の監督を15人の選手が告発した一件はさしずめ、サムライ魂の旺盛な猛者が清楚にして芯の強いナデシコに反撃を食らった図であろうか。

 何を言う。失礼な。あんなパワハラをするような奴は真のサムライではない。こんな反論が必至だ。その通り。侍とは文武両道に秀でなければならず、力を持てば持つほど謙虚でなければならず、大義のためには命をかけねばならない。善と悪、公と私を明確に分かち、出処進退に潔くなければならない。何よりも名誉を重んじる姿がある。

 多くの日本人は武士道精神とも称されるそれを、自己の美意識の根幹にしたいに違いない。だからこそ、正々堂々と闘い勝利して欲しいとの願いを込め、国家代表に「サムライ」を冠してきたのだ。であれば、国の指導者層に武士道精神が求められないわけがない。

 しかし、どうだ。安倍晋三首相は、いわゆる従軍慰安婦問題について「軍による直接関与を示す証拠はない」と主張し、1年9カ月にわたる真摯な調査に基づき軍による直接・間接の強制性を認め、お詫びと反省の気持ちを表明した河野談話を否定する姿勢を変えていない。

 軍・官憲や業者による強制は巧妙であり、関連資料が残っていたとしてもとうに処分済みだ。「証拠がない」などとうそぶく安倍氏と歴史事実に向き合った河野氏といずれがサムライか。悪徳商人からの賄賂を懐手にしながら、「お主もワルよのう」などと高笑いする大名は時代劇の中だけにしてもらいたい。(T)

(2013.2.13 民団新聞)
 

最も多く読まれているニュース
差別禁止条例制定をめざす…在日...
 在日韓国人法曹フォーラム(李宇海会長)は7日、都内のホテルで第6回定時会員総会を開いた。会員21人の出席で成立。17年度の報告があ...
偏見と蔑視に抗って…高麗博物館...
 韓日交流史をテーマとする高麗博物館(東京・新宿区大久保)で企画展「在日韓国・朝鮮人の戦後」が始まった。厳しい偏見と蔑視に負けず、今...
韓商連統合2年、安定軌道に…新...
金光一氏は名誉会長に 一般社団法人在日韓国商工会議所(金光一会長)の第56期定期総会が13日、都内で開かれた。定数156人全員(委任...
その他のコラムニュース
<訪ねてみたい韓国の駅30...
歴史伝える赤レンガ駅舎 赤レンガの駅舎が、行き交う人々を見守っている。 韓国の鉄道の玄関、ソウル駅。1925年に竣工した赤レンガ...
<訪ねてみたい韓国の駅29...
開業100年、世界遺産の玄関 歴史ある古都の玄関には、それにふさわしい風格が備わる。韓国の古都と言えば、新羅の都、慶州だ。その玄...
<訪ねてみたい韓国の駅28...
未来都市のユニークな駅 いかにも未来的な名前のこの駅は、なかなかユニークな存在だ。まず第一に、その立地。ソウルメトロ6号線、空港...

MINDAN All Rights Reserved.