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<布帳馬車>「尋ね人」欄が利用されている?
 「民団新聞のホームページの尋ね人欄に載っている私の名前を消してください」‐編集部にかかってきた電話だ。インターネットで自分の名前を検索していて、本紙のH・Pにたどり着いたという。「私を探していた人とは連絡がついた。いつまでも掲載されているのは迷惑だ」と、かなり不機嫌な様子である。

 韓国在住の依頼者によれば、その御仁は日本に行ったまま行方不明だったという。「そうですか、よかったですね。さっそく処理します」と丁寧に応じて電話を切ったものの、「まず、お礼を言うのが常識だろう」と不快感が残った。同時に、ある種の懸念も生まれた。

 NHKラジオでは60年代の初めまで、「尋ね人の時間」にかなりの時間を割いた。年配の方なら今も、「旧満州のどこそこで何々をしていた山田さん、仕事仲間だった鈴木さんがお探しです」などと語るアナウンサーの声が耳にこびりついていよう。韓国でも、「離散家族を捜します」と題したKBSの特別放送があった。休戦協定締結30年を期して始めたもので、延長に次ぐ延長を重ね、138日間にわたる放送で1万189人が劇的な再会を果たしている。

 しかし、「尋ね人」が持つこうした人助け、人道的な事業というイメージは、簡単には通用しない時代なのかも知れない。不義理など何らかの事情で、それまでの生活を捨てる人が後を絶たない。そういう人を何としても捜し出そうとする人も一方にはいる。残念ながら、本紙の「尋ね人」欄も別な目的を持つ人に利用された可能性は否定できない。今後は双方の関係、捜す目的や経緯など、事情を突っ込んで把握する必要があると肝に銘じた。(D)

(2010.6.30 民団新聞)
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