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<布帳馬車>ウオークが取り持つ韓日の縁
 先月、38回目を迎えた埼玉・東松山市の日本スリーデーマーチ。日本最大の国際ウオーキング大会というだけあって、3日間で延べ7万6000人を超える老若男女が、日本全国と海外からも集まった。初日、私の前を「まだ82歳。元気にゴールめざす」と書いたゼッケンの女性が歩く。自然豊かな大地に抱かれながら、この国がいつまでも平和であることを祈った。
 
 韓国から毎回来日するウオーカーは、2年に一度ソウルから東京まで歩く朝鮮通信使ウオークのメンバーが主である。5月に第5次を終えたメンバーに交じり、2年前の4次に参加した金重石さんがいた。新聞報道が功を奏し、中学時代に文通していた日本人女性と半世紀ぶりに静岡で電撃的な再会を果たした初老の男性である。
 
 再会までの話を聞いてみた。
 
 「ペンパルの名前は遠藤だった。友情ウオークの会長が奇遇にも同姓だったので、ある夜、一杯傾けながら、『もしかして親戚ではないのか』と持ちかけた。ほんの冗談から始まった再会願望だったが、会長が在職していた新聞社に働きかけて人探しの記事になった。すると、かつての女学生が名乗りをあげたんだよ」。
 
 瓢箪から駒とはこのことだ。
 
 歴史に「たら」「れば」は無意味だが、金さんがウオークで日本に来なかったら、知り合った会長が同姓で、新聞記者出身でなかったら…。ちなみに遠藤姓は名字ランキングで40位。偶然が重なって必然を生みだした拍手喝采ものである。初恋の女性に会いたいという個人の気持が、国家間の葛藤を凌駕した。縁の深さを感じるとともに、恩讐を超えてまずは出会うことの大切さを改めて教えてくれた。(C)
 
(2015.12.23 民団新聞)
 
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