12月19日の第18代大統領選挙に向けた在外選挙人登録申請が7月22日からスタートして1カ月半余りが経つ。私自身、在日同胞の知人に会うたびに「登録申請は済んだ?」「情報は集めているの?」と確認することが多くなってきた。 今年、各地で開かれた第67回光復節記念式典の会場は、団員への投票を積極的に促すなど熱気にあふれていた。東京の会場となった日比谷公会堂では、公館の職員たちが汗だくになりながら、登録を呼びかけていた。 団員の方たちに話を聞いた。「候補者がわからない」「情報がない」などの理由から、登録申請をためらっている人たちがいる一方で、「登録をしないと候補者に興味を持たない」と力説する女性がいた。 登録した後は、その責任を果たさなければならない。「候補者がわからない」なんて悠長なことは言ってられない。「さまざまな方法を用いて調べるうちに、大統領に相応しいのは誰なのか興味を持っていくはず」というのが彼女の持論だ。「なるほど!」。これは逆転の発想だ。大統領選挙日までにはまだ時間がある。じっくり考えても遅くはないはずだ。 ハンガリー系ユダヤ人教育家、マーヴィン・トケイヤーの言葉に「0から1への距離は1から1000への距離より大きい」というのがある。最初の一歩を踏み出さなければ何も始まらないのだ。先日、登録申請に関するコメントを集めていた時「えっ? 大統領選挙でも登録申請って必要ですか」と言われて唖然とした。 選挙日当時、会場で「忘れてた!」なんてならないように、団員の皆さん気をつけて下さい。(T) (2012.9.5 民団新聞) |