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<布帳馬車>熱と熱の相乗効果は?
 『ウリマルノレ百曲集』をご存じだろうか。1979年に在日本大韓民国居留民団中央本部(当時)が発行し、「民族教育50時間履修義務制」のもとで使われた副教材だ。

 1974年、名古屋韓国学校でスタートした「民族教育50時間」は、全団員(男性35歳、女性25歳以下)は民族教育を50時間履修する「義務」を定め、国語、音楽、歴史、風俗のカリキュラムを週2回、約3カ月かけて修了するものだった。75年に民団愛知本部の第20回地方委員会で決議され、70年代後半には全国に広がっていった。

 さて、先日わが家で見つけた『百曲集』には、愛国歌からはじまり、民団団歌、東京韓国学校など民族学校の校歌・卒業歌、歌曲、童謡、民謡が収録されている。初めて手にしたとき、こんな歌があるのかと驚いた。歌詞はもちろんハングルで楽譜付き。曲目を見ているだけで楽しくなった。

 実はこれ、家人が東京都内の民団支部で歌を習うために使ったものだと後日、知った。当時は同胞をはじめ、在日の夫を持つ日本人妻約20人が学んでいたという。歌やハングルなどを学ぶうちに、参加者同士が仲良くなり旅行にも行ったそうだ。40年近く前のことなのに、指導してくれた韓国人の男先生のことをよく覚えていた。「余計な話しはしなかったけれど、楽しかった」。

 今やネットを使えば、簡単に韓国の歌は検索できるけれど、そこでは人の体温を感じることができない。「教えたい」という情熱が、「学びたい」という熱意と交わったとき、どれほどの熱量を発したのだろうか。その場にいなかったことをちょっぴり、残念に思う。(A)

(2016.3.30 民団新聞)
 
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