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<布帳馬車>そのバッグ手で持っていただければ
 ソウルG20サミット(20カ国・地域首脳会議)を前に韓国では、肩がぶつかったら謝ろう、列に割り込むのはやめよう、などのキャンペーンが張られた。

 日本の一部マスコミはこれを、政府が主導してマナー向上を呼びかけるようでは「先進化」などまだまだですね、といった調子で皮肉った。G20開催国となるなど、国際舞台で躍進著しい韓国へのやっかみか? 最近の日本人に、そんなことを言う資格があるとは思えない。

 公共交通ではラッシュ時ならずとも、「一降り、二乗り、三発車」が大原則だ。マナー以前の、これ以外にはない、合理的な順序として幼少期から教え込まれてきた。だが、通勤時には毎回、「お降りの方が全て降りてからご乗車下さい」との、時には苛立った車内放送を聴かされる。我先に乗り込む人、発車寸前に無言で人を押しのけ降りる人は珍しくない。最近やたらと増えたのが、大きな荷物を背負ったまま、肩にかけたままの乗客だ。足元に下ろすだけで余裕が生まれるというのに、年齢男女を問わず自己優先が目立つ。

 ある雨の日の通勤ラッシュ時。40代の脂ぎった肥満男の出腹に乗っかった大きなショルダーバッグが周囲にゴツゴツ当たり、若い女性が顔をしかめていた。デブっているだけでも空間を狭めている。「そのバッグ手で持っていただければ……」とお願いしたら、「何だと?」と逆切れされ、にらみ合いが続く仕儀となった。

 この場は当然、「次の駅で降りる?」と凄むところ。しかし、その日は締め切り日で余裕がない。乗換駅でダダッと雪崩を打つ人波に押し出された私は、「まったくラッキーな野郎だぜ」とひとりごちたのであった。(T)

(2010.11.17 民団新聞)
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