地方本部 HP 記事検索
特集 | 社会・地域 | 同胞生活 | 本国関係 | スポーツ | 韓国エンタメ | 文化・芸能 | 生活相談Q&A | 本部・支部
Home > ニュース > コラム
<布帳馬車>アジュモニは恋するシンデレラ

 韓流の勢いが衰えるどころか、日に日に勢いを増してきていることを、生野区であらためて実感した。

 一本の道路を挟んで韓流商品を扱う店が軒を並べている。確か、つい最近まではキムチ屋さんをしていたはずだ。店内にはK―POPのポスターやCD、アクセサリー、Tシャツなどで所狭し。いまや観光客が押し寄せる名所となっている。

 「ねぇねぇこのお店よね?」と、50代とおぼしきアジュモニの一行。宝物のようなオモチャをようやく見つけた子どものようにはしゃいでいた。その表情は輝いていた。

 「イ・ホンギ、かっこいい」「やっぱりチャン・グンソクよねー」と話す顔はまるで女学生のよう。声も1オクターブはうわずっていた。

 大好きな人のものなら、すべてそろえたいというのがファン心理。レジの前はタオル、靴下、ネックレスが山積み。その表情は恋する乙女そのものだった。目の錯覚なのだろうか、肌の色つやもいちだんと輝きを増したかのようだ。

 韓国ドラマ「冬のソナタ」から始まった韓流ブーム。その昔、「朝鮮人」「キムチ臭い」と差別された時代の人たちが、こういったブームの訪れを想像できただろうか。いまや韓流はなくてはならないほど人々に浸透し、「若さの秘訣」にまでになっている。

 夕方になり、「もう帰る時間!?」と残念そうに話すアジュモニたち。シンデレラのように幸せそうだった表情がいつのまにか、魔法が解けたかのように年相応のものにもどっていた。「さっきはやっぱり目の錯覚だったんや」と苦笑しながら店をあとにした。(L)

(2012.5.9 民団)
 

最も多く読まれているニュース
差別禁止条例制定をめざす…在日...
 在日韓国人法曹フォーラム(李宇海会長)は7日、都内のホテルで第6回定時会員総会を開いた。会員21人の出席で成立。17年度の報告があ...
偏見と蔑視に抗って…高麗博物館...
 韓日交流史をテーマとする高麗博物館(東京・新宿区大久保)で企画展「在日韓国・朝鮮人の戦後」が始まった。厳しい偏見と蔑視に負けず、今...
韓商連統合2年、安定軌道に…新...
金光一氏は名誉会長に 一般社団法人在日韓国商工会議所(金光一会長)の第56期定期総会が13日、都内で開かれた。定数156人全員(委任...
その他のコラムニュース
<訪ねてみたい韓国の駅30...
歴史伝える赤レンガ駅舎 赤レンガの駅舎が、行き交う人々を見守っている。 韓国の鉄道の玄関、ソウル駅。1925年に竣工した赤レンガ...
<訪ねてみたい韓国の駅29...
開業100年、世界遺産の玄関 歴史ある古都の玄関には、それにふさわしい風格が備わる。韓国の古都と言えば、新羅の都、慶州だ。その玄...
<訪ねてみたい韓国の駅28...
未来都市のユニークな駅 いかにも未来的な名前のこの駅は、なかなかユニークな存在だ。まず第一に、その立地。ソウルメトロ6号線、空港...

MINDAN All Rights Reserved.