来年4月に行われる韓国国会議員選挙に向けて、日本でも在外国民の選挙人登録が始まった。スタートしたばかりか、各公館の現場からの報告では熱意の高さがうかがわれた。 ところで、申請手続きの時間は1人当たり平均で何分くらいなのか。割り出すには少々時間を要しそうだ。1分以内で済んだ人もいれば、30分かかった人もいるという。登録申請書の出来不出来で大きな差がつく。 書類に記された両親の名前が戸籍と一致しないケースがかなり多い。公館まで足を運びながら、記述不備を指摘されても修正できず、結局、その日の申請を見送った人も少なくない。「パスポートの期限が切れていて申請できなかった」事例もある。 長時間を要した人のなかには、事情に通じた民団幹部もいた。なんでも、記載した本籍地が「現在使われていません」という理由だった。日本には平成の大合併というのがあったが、韓国でも自治体の合併は珍しくない。 「こんな面倒くさい思いをしなければ登録もできないの? しかも、大統領選挙の際にはまた改めて、申請しなければならないというじゃないか」。こういう短気な方もいらっしゃる。一方、「ハングルでの記述に不慣れで、何回も書き直しさせられるなど苦労したが、終わって見れば、こんな簡単な手続きで国政に参加できるなんて。もっと厳しいと思っていた」という人も。 いずれにせよ、高齢者のことなどを考えれば先行きが思いやられるのは事実。「公館でしか登録・投票ができないのは不便だ。大統領選挙までには関係法を改正して欲しい」との声はやはり多かった。(S) (2011.11.16 民団新聞) |