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最近目にしたある本によると、大奮闘している様子を表す「シャカリキ」ということばは、「釈迦力」と書くのだそうだ。語源は、一生懸命に努力した末の到達点を、仏教の開祖であり菩提樹の木の下で悟りを開いた釈迦にあやかってこう表現したという。
これと似た言葉に「ガムシャラ」があるが、意味合いは明らかに違う。こちらは「我武者羅」と書き、「無鉄砲、無計画」という意味を含む。同じように必死であれ、ビジョンや計画を持って、ことに臨む方がはるかに成果を挙げられることは間違いない。「青年は若いんだから失敗してもいいんだ」とよく言われる。「若いうちにたくさんの失敗や挫折を経験したほうが得るものが大きい、失敗を恐れずに挑戦することが大事だ」という先達たちの教えだ。それこそが青年世代に与えられた特権なのだろう。
ただし、重要なのは、間違いに気づき、正すことができて、初めて失敗は成功の糧となるということだ。ややもすると、失敗を失敗と気づくことなく、迷走してしまうことさえ起こりえる。目標やビジョンをしっかりと持ちながら、常に振り返り点検することがとても大事なのではないか。それでこそ、新たな挑戦も生まれるのだろう。
昨年、青年会結成30年の節目を組織内外の多くの皆さんに祝福していただきながら迎えられた。釈迦の境地に達することは難しいことだろう。だが、青年会はしっかりと未来を見据えながらビジョンを持って「釈迦力」に進んでいきたい。(Y)
(2008.6.11 民団新聞)
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