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<布帳馬車>華僑社会にみる老・新の融和

 先日、横浜中華街で多文化共生を考えるために行われたフィールドワークに参加し、華僑社会の一端に初めて触れた。 横濱山手中華学校の児童は、童心の輝きを放っていた。「こんにちは!」。きちんと相手をみて頭をさげる。これだけを見ても、同校が教育の質を重視してきたことがうかがえる。

 児童の割合は新華僑70%、老華僑25%、純日本人5%、カンボジア難民2人。華僑の7割が日本国籍とのこと。多彩な児童がいる中、校長はアイデンティティーを形づくる上で言語は決定的な要素ではないと、こう述べた。「ハンバーガーをずっと食べていてもアメリカ人ではないのと同じ。みそ汁は日本的なだけ。お互いを尊重し合うので悩む生徒はゼロに等しい」。

 住所や国籍が変わろうと、そう簡単に民族の誇りは捨てることができない。私たち在日同胞も、祖先を敬い母国や同胞同士のつながりを大事にすることで、伝統や文化を守ってきたはず。

 在日同胞と似た境遇に育ったハマの華僑は、中華街を盛り立てようとする気持ちをひとつに、街で共存していることを知った。「中華街は歴史をかかえ、国の負の部分を負わされた」との見方もある。それもひっくるめて、華僑はプラスに転換させてきた。

 在日同胞も華僑同様、負の歴史を背負ってきたことは言うまでもないが、新・旧定住者間の融和という点においては、改善すべきところが多々あるのではないか。華僑は「老」の思いを残しつつ、新しい形に発展していこうと考えている。在日同胞社会も新規定住者との葛藤が双方のプラスに変わる時が必ず来るだろう。(K)

(2012.5.23 民団新聞)
 

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