民団新聞 MINDAN
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支部会館一部を改装

「街かどデイハウス」へ



新たに4カ所名乗り
八尾、泉南、吹田、枚方

 【大阪】急速に進む在日同胞1世の高齢化に真正面から向き合あおうと模索する民団支部が、大阪管内で広がりを見せている。支部会館の1階を「街かどデイハウス」として改装、お年寄りに給食など生活支援サービスを行うというもの。同管内では泉北支部と布施支部で実施中だが、新たに4支部が名乗りをあげた。


泉北、布施に続き

 民団大阪府本部管内では民団泉北支部の「街かどデイハウスムグンファハウス」と、民団布施支部の「高麗いきいきクラブ」が行政からの補助を受けて運営中。今回、新たに名乗りを上げた民団八尾支部は、8月から着手してきた会館1階の改装工事を終え「(同胞のお年寄りを迎えるための)準備態勢は整った」(同支部関係者)。25日には地元自治体関係者を招いてお披露目をした。

 また、民団泉南支部でも張敬日支団長自らひんぱんに地元の佐野市役所担当課を訪れ、在日1世高齢者には民族の固有性を配慮した福祉サービスメニューが必要だと具体例を挙げながら説明してきた。張支団長(65)は「言葉や文化、生活習慣の違いについては、市の担当者も分かってくれたようだ」という。

 同支部が街かどデイハウスに積極的に動いているのは、婦人会泉南支部の後押しを受けていることにもよる。李必南同支部会長(64)は周囲のお年寄りから「遊びに行っても、日本人の中には入りにくい」と常々聞かされてきただけに、同胞高齢者が集える場を求める思いは切実だ。李会長はホームヘルパー2級の資格を持つ。

 民団吹田支部は、ともすると家に閉じこもりがちな同胞お年寄りたちに民団支部でのびのび過ごしてもらえたらということから始まった。梁信浩支団長(51)は「基本は団員サービスの一環。実現すれば、民団に対する認識も変わるだろう」と期待している。なお、枚方支部もこれまで独自に数人のお年寄りを集め世話をしてきた。現在は中断しているが、再開に向けて準備中だという。

 民団大阪府本部(金昌植団長)では各支部の取り組みが実現するよう、これからも府に要請していきたいと話している。


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「街かどデイハウス」とは

 介護の対象とならない比較的元気な高齢者が住み慣れた地域でいつまでも自立した生活を続けられるよう、きめ細かなサービスを提供する住民参加型施設。対象はおおむね65歳以上。わずかな実費負担で日々の健康チエックや給食などのサービスを受けられる。

(2002.10.30 民団新聞)



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