「緊急事態宣言」下、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、巣ごもり生活を余儀なくされている人たちが、営業を続けたり再開したりするパチンコ店や飲食店に嫌がらせや中傷する事例が目立った。「自分は自粛要請に従って苦しい生活をしているのに、抜け駆けが許せない」とばかり、処罰感情から私的制限を求めるというもの。こうした排外的な風潮は戦時下の「隣組」を想起させ、危険...
「唐人踊」と「唐子踊」が合体 牛窓の秋祭りの時期、紺浦(こんのうら)の疫神社(正式名称・素盞嗚神社)で催される「唐子踊」。唐子になるには、代々紺浦に住み、両親の健在な家の子供で6、7歳になる男児から2名が選ばれた。だが今日の少子化では、このような条件では踊り子を確保することは難しくなり、...
日本と韓国の間で苦しんだ故の歌を 新型コロナウイルスによる非常事態で、うちに籠もる日が続く。少し気分を変えたくて、とっておきのカップでお茶を飲んでみる。これは有田焼の祖である李参平が発見した泉山の磁石で作られた器に私自身が絵付けをして、14代李参平さんの窯で焼き上げてくださったものだ。
国土分断の出発点に…「済州4・3事件」は軍事冒険主義 ◆ソ連の対日宣戦布告 1945年8月8日、日本降伏(8月15日)に先立って対日宣戦布告を行ったソ連は、8月24日には平壌に進駐し、10月3日、平壌に「ソビエト民政庁(軍政庁)」を設置した。...
行総の感動「川越唐人揃い」に 昭和の香りがする、川越の喫茶店の壁に「川越唐人揃い」のポスターが、貼られていた。朝鮮通信使が通った街道沿いから離れたところでも「唐人」の冠のつく通信使を真似た祭りが、日本のあちこちで開催されている。 唐人とは、今で言う中国ではなかった。異国、...
音が伝える釜山の歴史と情 桃井 のりこ (編集者・プロデューサー) 先日、釜山での旧知の友人である金義中さんに「桃井さん、釜山のソリを知っていますか」と聞かれた。釜山のソリ? キョトンとした顔の私に金さんは、釜山のソリについて説明してくれた...
壱万両もの大金かけ客殿新築 粉河寺の宿坊を夜明けに発った朝鮮通信使は、最後の宿営地である「今市」へと向かった。 日光東照宮までの行程は、宇都宮から、上徳次郎宿、大沢宿、今市宿となる。 現在の東武日光線「上今市」駅に隣接する杉並木公園内に「朝...
1950年6月25日の韓国戦争(「6・25」/朝鮮戦争)勃発から今年70年になる。この戦争は3年あまり続き、同胞だけでも数百万人が犠牲となった。しかも国土を荒廃化させたのに加えて南北分断を決定的にし、1000万人にものぼる離散家族の悲劇を生んだ。「6・25」は北韓の金日成が武力統一のために、スターリン(ソ連)と毛沢東(中国)の承認と援助を受け電撃全面南侵し...
解説ボランティアで様々な出会いを経験 荒木 潤 (翻訳・執筆業) 私が慶州へやって来て、9年になる。当初は学術研究のための滞在のつもりだったが、結局いついてしまった。これまで慶州で研究活動やカレー屋の運営の外、様々な活動をして来たが、特に印象に残るものとして、2013年から約4年間行った国立慶州...