10日から合同演説会で6地協を巡回
2月28日第56回定期中央大会で任期満了となる中央3機関長の改選に伴う次期3機関長立候補者が出揃った。登録期間中の1月29日、30日に中央選挙管理委員会(鄭圭泰、呉公太共同委員長)に届け出たのは、団長に現中央本部副団長の金泰勲氏と現神奈川本部常任顧問の金利中氏の2人、議長は現中央本部副団長の呉英義氏と現北海道本部常任顧問の任泰洙氏の2人、監察委員長には現中央本部副団長の李根茁氏と現監察委員長の金春植氏の各氏。
団長、議長、監察委員長にそれぞれ2人が立候補したことで、中央委員、代議員合わせて507人と選挙人1074人(10票で1票分)による投票で選挙が行われる。
立候補者による合同演説会は10日(土)九州地協(福岡・八仙閣本店)を皮切りに11日(日)に中国・四国地協(広島韓国会館)、12日(祝)に中北地協(愛知韓国人会館)、16日(金)に東北地協(宮城韓国会館)、17日(土)に近畿地協(大阪韓国人会館)、18日(日)には関東地協(韓国中央会館)と6地協を巡回して行われる。
金泰勲団長立候補者は74歳。63年に札幌北九条小学校卒、66年札幌北辰中学校卒、69年札幌光星高校卒、70年早稲田大学中退。その後84年北海道本部国際次長を皮切りに86年から北海道韓国青年商工会専務理事、副会長。同会長を経た後、05年北海道本部団長2期歴任、15年から中央本部副議長18年から組織改革委員長も務めた。
公約として ①新たな組織体系確立 ②韓日友好の定着化 ③次世代育成の継承 ④デジタル民団の推進 ⑤地方参政権獲得 ⑥ヘイトスピーチ根絶 ⑦みんだん生活相談センターの全国化 ⑧青年会・学生会との連携強化 ⑨中央会館の耐震化ーを掲げた。
所信表明では「改革なしに活性化なし!」と在日同胞、団員、本団組織が一丸となって民団のため邁進する」としながら、「後継者育成、次世代育成と若年層の民団活動参加を念頭に、重点課題を着実に実行する」と強調している。
金利中団長立候補者は64歳。72年に南武朝鮮初級学校卒、75年神奈川朝鮮中等部卒、78年同高等部卒、79年都立大森高校定時制卒、84年関東学院大学卒。その後99年に韓国神奈川青年会議所会長を皮切りに、06年に神奈川県本部監察委員長2期、12年に神奈川県本部団長2期、18年に中央本部副団長1期を歴任、18年から神奈川県本部常任顧問に就いた。
公約として ①地方巡回での地方の声を収れん ②規約遵守と「再検証」 ③世代交代の推進と多彩な人材活用 ④ヘイトスピーチ根絶 ⑤中央会館改築と収益事業ーを掲げた。
所信表明では「民団の主権者は団員であり、支部、地方本部あってこその中央本部」としながら、「在日3世として1世、2世の情熱を引継ぎ次世代に民団を継承して、幾多の危機を乗り越えてきた民団の底力と地方本部、支部、傘下団体の英知を結集していく」と訴えている。
議長に立候補した呉英義氏は72歳。64年に中津市立豊田小学校卒、67年中津市立豊陽中学校卒、70年県立中津南高校卒、74年九州大学卒。75年在外国民教育研究所卒。その後90年に大分韓国青年商工会会長に就任したのをはじめ、97年には在日韓国青年商工人連合会会長、02年からは大分県地方本部団長2期、12年から第52、54、55期中央本部副団長を歴任、13年に長崎韓国人原爆犠牲者慰霊碑建立委員、17年に(韓国)在外同胞政策委員会委員、民主平和統一諮問会議西部協議会長2期、大分県人権擁護委員会委員5期を務めている。
公約では ①公明公正に議事運営 ②規約、規定の見直し ③選挙制度の研究ーを掲げている。
所信表明では「本来の民団の姿に一刻も早く戻るよう知識と経験をもって最善を尽くす」と強調している。
任泰洙議長立候補者は62歳。74年に神谷小学校、73年東京朝鮮第一初中級学校、77年神谷中学校、81年都立北高校卒業。その後92年に北海道韓国青年商工会専務理事、11年に北海道本部団長2期を経た後、15年から第53、54期中央本部副団長を歴任、16年から北海道本部常任顧問に就いている。
公約として ①規約遵守と財産保全 ②団員目線での規約改正 ③ヘイトスピーチ根絶ーを掲げた。
所信表明では「民団中央の威信を取り戻し、歴史と伝統ある本来の姿に取り戻せという諸先輩の叱咤激励と強い要請を受け立候補する決意をした」と述べている。
監察委員長に立候補した李根茁氏は69歳。66年に仙台市立木町通小学校卒、69年東北学院中学校卒、72年同高校卒、77年東北学院大学卒。その後81年宮城韓国青年会会長を皮切りに98年に宮城県本部副団長3期、07年に宮城県本部団長2期を歴任、13年に宮城県本部常任顧問、14年から中央本部人権擁護委員会委員長、18年から中央本部副団長2期を歴任。
所信表明では「小さい時から民団の行事に参加、娯楽がない時代、民団が身近にあったのを覚えている」としながら、「民団組織が血肉化したように思える今は、規約は一般団員の権利を守るためにあることを肝に銘じて次世代へ渡す健全な組織づくりに協力、民主的で開かれ、強靭で柔軟な組織になるように最善を尽くす」と強調した。
監察委員長に立候補した金春植氏は77歳。58年に多仁面国民小学校、62年東京韓国学校、65年江戸川区立第5中学校、69年都立墨田工業高校定時制、73年上武大学卒業。その後04年に江戸川支部支団長、07年に東京本部監察委員、12年に中央本部監察委員3期、21年から中央本部監察委員長。
所信表明では ①「不羈独立」の基本理念に基づき、厳正中立、公明正大かつ迅速に決断 ②是々非々の姿勢で執行機関、議決機関とも協議しながら協力 ③3年間の混乱に対する真相究明委員会設置 ④ヘイトスピ‐チ処罰法成立に向けての運動に取り組むーを掲げている。