掲載日 : [19-08-23] 照会数 : 15063
ヘイト根絶と共生社会実現を…光復節民団中央式典
[ スローガンをシュプレヒコールする参加者 ]
[ 日本の各政党と在外同胞財団理事長らが来賓の祝辞を述べた ]
[ 第2部の芸能公演のメインステージは千昌夫のトークを交えたコンサート ]
[ 締めくくりはオリニたちによる合唱 ]
第74周年光復節中央記念式典(民団中央本部主催、東京本部主管)は15日、東京・板橋区立文化会館に都内の団員ら約2000人が参加して開催した。
74年間、祖国の発展と韓日友好、平和統一と生活の安定を願い、懸命に生きてきたことを再確認し、よりよい共生社会を築くため①韓日関係改善のために架け橋の役割を遂行し、韓日友好増進の先頭に立つ②韓半島の非核化を促求し、恒久的な平和定着に寄与する③次世代育成を通して在日同胞社会の発展と組織強化に尽力④より良い同胞社会構築へ同胞の和合を図り、権益伸長に注力⑤尊厳性を踏みにじるヘイトスピーチを根絶し共生社会の実現に尽力-などの決議文を満場一致で採択した。
初めに東京本部の李壽源団長が「今、世界的規模でナショナリズム、一国至上主義が広がり、それぞれの大義と正義の対立が深刻化している」としながら、「私たちはこれからも韓日両国の平和と繁栄、そして世界平和のために勇気を持って希求していく」と開会辞を述べた。
続いて南官杓駐日大使が文在寅大統領の「光復74周年慶祝辞」の要旨を代読した。
中央本部の呂健二団長は慶祝辞で、「韓日関係の成り行きに、全在日同胞が胸を痛め、心配していると思う。韓日関係は、私たちにとって死活問題。空気のような存在で、普段は意識することもない。ところが、最近、息苦しくなっている」としながら、「両国には長い歴史があります。良い時も悪い時もあったが、隣国だからこその歴史を築いてきた。何があろうとも、私たち在日同胞の生活と権益を守っていかねばなりません。同時に、戦後、今日まで民団が地域でコツコツ積み上げてきた韓日友好の絆を絶やしてはならない」と強調した。
また、今年が北送60年である事にも触れ、朝総連に対して「北送された同胞と日本人家族の問題は大きな人権問題だ。この『北送』事業に対し、朝総連には全面的な責任があるにもかかわらず、60年たった今も、何ら人道的な対処を取っていない。『北送』事業と関連の深い『脱北者』に対しても、朝鮮総連は責任をもって人道的な支援をすべきだ」呼びかけた。
続いて、来賓として参席した自民党、公明党、立憲民主党、共産党の代表らが祝辞を述べた。いずれも韓日関係の悪化に触れ、「こんな時こそ民間交流が大切。民団が中心になって草の根交流を広げてほしい」と期待を込めた。
在外同胞財団の韓佑成理事長も参席し、「民団はロンドン五輪支援を皮切りに、ソウル五輪に100億円を寄付した。IMF外貨危機の際にも貢献してきた。母国とともに歩んで来た民団は全世界海外同胞の模範でもある。今後も母国発展と同胞社会発展へ持続的な協力をお願いする」とメッセージを寄せた。
この後、韓日友好増進へ懸け橋の先頭に立つ、韓半島の非核化と平和定着に寄与、次世代育成、組織強化、同胞の和合、ヘイトスピーチを根絶-など5項目の決議文を満場一致で採択した。
採択された決議内容を、青年会員らが会場全体の団員らとともに力強くシュプレヒコールしたあと、金秀吉常任顧問の音頭で万歳三唱し、全員で太極旗を振り続けた。
第2部では東京韓国学校舞踊部による韓国伝統舞踊、松下アド、崔亨仙さんのパンソリ、鄭愛鎭舞踊団の韓国舞踊に続いて、メインには演歌歌手として知られる千昌夫さんのコンサートで会場の同胞が一体となった。最後に本部と各支部のオリニ土曜学校に通うオリニによる「故郷の春」の合唱で締めくくった。第3部はソウルへのツアー旅行セットなどが当たる大抽選会が行われた。