掲載日 : [19-10-25] 照会数 : 12292
魅力ある韓流観光拠点に…生野区コリアタウン活性化シンポ 民団大阪主催
[ あいさつを述べる呉龍浩民団大阪本部団長 ]
【大阪】民団大阪本部(呉龍浩団長)は「生野コリアタウンのさらなる活性化に向けて」と題して今後の取り組みを考えるシンポジウムを11日、民団生野西支部(鄭康実支団長)で開催した。同本部の呉団長はじめ朴道秉議長、呉泰奎駐大阪総領事や各支部団員、婦人会ら100人が参加した。
大阪市生野区にある御幸通商店街(通称生野コリアタウン)は韓国食材や日用品購入の地域密着型市場として地域住民から愛されてきた場所。韓流ブーム後は大阪の観光スポットとして連日買い物客や観光客でにぎわいを見せている。
呉団長は「(生野コリアタウンは)韓日関係が冷え込んでいても若者たちを中心に連日観光客でにぎわっている。コリアタウンの韓流ブームがきっかけとなって民間レベルでの交流が一層深まり、地域発展につながることを願っている」と期待を込めた。
呉総領事も「コリアタウンの発展なくして在日同胞社会の発展はないに等しい」と強調した。
基調報告で同本部の朴鍾寛事務局長が「フィールドワークやキムチ漬け講習、伝統楽器、テコンドなど、学校や子どもたちの学習段階に合わせた各種プログラムを実施しており、商店街での買い物客の増加などの相乗効果につながっている。民団としても地域の皆さんとの連携を図りながら、支援できる方法を積極的に検討していきたい」と締めくくった。
次の討論会では、特定非営利活動法人コリアNGOセンターの金光敏事務局長をコーディネーターに御幸通東商店会の楊季恵会長、ライターで有限会社OFFICEあんぐる代表の安田良子(あんそら)さん、民団大阪本部の鄭炳采副団長、吉本興業芸人のカラミさんの4人がパネリストとして加わった。
楊会長は今のコリアタウンについて「年配の女性に加え若者が増えたことで、食べ歩きが増え、ゴミが多くなったが、処理について地域との関わりが密になったことはよかった」と述べた。
あんそらさんは「いまやコリアタウンは若者であふれ、SNSで若者たちが紹介してくれるので波及力はすごいものがある」と感嘆していた。
生野区の住民でもある鄭副団長は観光客が連日増加していることで①トイレの増設②営業時間の延長やネオンの設置③コリアタウンマップや案内の作成④店先に設置されているトルハルバンの説明文の添付の4つを課題として提言。「長期的展望としては韓国文化を体験し、遊びや学習しながらイベントも楽しめる拠点が必要」と強調した。
カラミさんはコリアタウンが大阪で開催されるK‐POPコンサートの観客の観覧スケジュールに組み込まれていることについて、「観客にとっては、コンサートに行く前のストレッチのようなもの」という。
最後に金光敏事務局長が「今日のシンポジウムを通して出てきた様々な意見を集約し、さらなるコリアタウンの活性化に向けて尽力していこう」と締めくくった。
(2019.10.24 民団新聞)