掲載日 : [23-09-25] 照会数 : 3163
尹大統領、民団礼訪団と懇談「同胞の祖国発展貢献に謝意」
[ 民団懇談会に出席した尹錫悦大統領(中央)。金起炫国民の力代表(左端)、金碩基国民の力在外同胞委員長(右端)、呂健二中央団長(左から2人目)、朴安淳議長(右から2人目)写真:大統領室提供 ]
[ 政府や政党関係者などが民団幹部らの声に耳を傾けた 写真:大統領室提供 ]
【ソウル】呂健二中央本部団長、朴安淳議長、金春植監察委員長と東京本部、愛知本部のほか傘下団体の民団幹部代表らで構成した本国礼訪団一行が15日、龍山・大統領室を訪問、尹錫悦大統領と「在日本大韓民国民団懇談会」を行った。懇談会では3月尹大統領の日本訪問後、明らかに変わっていく韓日関係改善やシャトル外交完全復活後の同胞社会の変化について意見交換が行われた。
同胞の祖国発展貢献に謝意
尹大統領は冒頭のあいさつで、「今年3月、東京で呂健二団長をはじめ同胞の方々にお会いしたが、今日ソウルでまたお会いできて嬉しい」とし、民団が「半世紀以上にわたる長い歳月の間、韓国経済発展に多大な役割を果たしてきた」として感謝の意を表し、「これまで政府が皆様の日本での経済活動や日常生活にしっかり役立てなかった部分については申し訳ない」と、これまでの民団活動を評価した上で、同胞社会についても側面支援を約束した。
また、韓日関係について「今は正常化し、過去の韓日関係が最も良かった時代に近づいているだけでなく、8月に行われた韓日米首脳のキャンプデービッドでの会談では関係をさらに強固にすることで合意した」と韓国と日本、アメリカの三カ国関係の重要性について述べた。
尹大統領は「韓日両国が協力して国際社会でリーダーシップを発揮する関係に発展させていく」とした上、「これが北東アジア、インド太平洋地域、そしてグローバル社会で平和を守り共に繁栄する近道である」と強調した。
特に「韓日関係が進展すれば日本で生活している同胞にとっても大きな力になるだろう」とし、「皆さんが経済活動をするうえで、心強い支えになるよう政府が最善を尽くす」と関係改善と支援を表明した。
呂団長「課題解決へ支援要請」
呂団長は尹大統領の歓迎あいさつに対し「この場を作ってくださった尹錫悦大統領と国民の力・金起炫代表、金碩基在外同胞委員長、そして李基哲在外同胞庁長をはじめ政府関係者の皆様に深く感謝を申し上げる」と述べながら、「3月に大統領日本訪問後、韓日関係は著しい変化を成し遂げ、韓日間の対話と協力関係進展は日本社会でも歓迎されている」とシャトル外交完全復活に感謝の意を表した。
特に5月、広島G7サミットに参加した際、被爆同胞を招待して慰労、岸田総理とともに「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」を参拝されたことに深い感銘をうけたとし、「韓半島で二度と戦争のような悲劇がおきないよう平和を維持しながら、北韓の非核化や韓半島を安全に守ってほしい」と願った。
また、「我々の宿願である地方参政権実現とヘイトスピーチ根絶に協助してほしい」と述べ、民団の当面主要課題の解決に向けた本国政府の理解と支援を求めた。
大韓民国政府樹立75周年を迎えた今年、民団は創団以来、祖国の発展に寄与してきた精神を受け継ぎ、「祖国と苦楽」をともにしていくことを強調、引き続き政府の関係改善に向けた外交努力に期待をよせた。
呂団長は、「尹錫悦政府が過去の歴史を克服し、未来志向的な韓日関係構築のために文化交流、次世代交流などをより深化させていくことを願うとともに両国の架け橋としての役割を着実に遂行していく」と支持の意を明らかにした。
李壽源東京本部団長は「遠くの存在だった大統領のイメージが今回の礼訪でこんなに近くにいらっしゃることにうれしさを感じ、大統領が差し伸べた暖かい手のぬくもりは今になっても忘れられない」とし「歴史背景を持つ在日同胞のことをよく理解、暖かく迎え入れてくれた尹大統領に感謝の気持ちでいっぱい」であると述べた。
また、河隆實愛知本部団長は「大統領の温かいお迎えに感謝の気持ちでいっぱい。通訳まで同席させて真剣に私たちの意見を聞いて下さったことに大きな感銘を受けた」とし、「韓日関係改善への動きは地方でもありがたく実感しており、引き続き韓日友好増進に向けて役に立てたい」と語った。