荒廃した戦後の東京で、腕力を武器に千五百人の構成員を擁する暴力団「東声会」の首領として一躍その名を轟かせたのが、在日2世の町井久之こと鄭建永である。 その一方で、日本の政財界の大物とのパイプを築き、韓日国交正常化では水面下で動いた。朴正煕大統領の信任も厚かったという。 猛牛と呼ばれ、総連の前身である朝連との泥沼の闘いでは、大山倍達(極真空手...
日本全体に敗戦の痛手が残っていた昭和30年代、空手チョップで外国人レスラーを次々と倒して人々の溜飲を下げ、生きる勇気を与えた力道山。世間は日本人と思い、本人も努めて日本人らしく振舞ったが、実は朝鮮北部出身の在日同胞だった。 没後、40年以上が過ぎた今でこそ知られるようになった出自だが、当時は表に出ない事実だった。日本の相撲界に入門して関脇まで上るも...
政治家、新井将敬が自殺して今年2月で11年が過ぎた。世間ではとうに風化した事件だろうが、在日社会は今も脳裏から決して引き離してはいない。野党政治家の公設秘書逮捕に見る最近の東京地検の動き、マスコミ報道のあり方は、当時の新井逮捕直前までの手法と似てやしないか。 東大から大蔵官僚、そして政治家へとエリート街道を突っ走り、テレビを使った政策アピールという...
『オモニとの約束』コンテスト入賞珠玉の42点収録 在日社会に脈打つ孝道精神 民団主催の「MINDAN『孝道賞』親孝行エッセイコンテスト」の入賞作品がこのほど、『オモニとの約束−在日コリアンと孝道の記憶』(民団中央民族教育委員会企画、写真)として明石書店から発刊された。 本書には「MINDAN『孝道賞』親孝行エッセイコンテスト」...
地域で国籍超えた子育て支援 「子どもがいうことを聞かない」「育てるのがつらい」「可愛く思えない」。核家族の家庭で、子育てに不安感や孤独感を募らせている母親たちは多い。悩みを誰にも相談できず、ストレスのはけ口を子どもに求めるケースは後を絶たない。こういった母親たちの育児不安や心配を、地域の力で支えていこうという取り組みが行われている。母親...
■□ 聞き役は在日同胞 「母と子の仲 紡いでいく」 川崎市ふれあい館が、08年10月から地域子育て支援センター(児童館型)の委託を市から受け、同館の室内プログラムをリニューアルオープン、子育て支援事業としてスタートしたのが「オープンハーツ」だ。この相談員を担っているのが在日同胞の李禮子さん。 相談者は圧倒的に日...
27歳の若さで亡くなった詩人、尹東柱を偲ぶ追悼集会が15日、東京・豊島区の立教大学チャペル(立教学院諸聖徒礼拝堂)で開かれた。 1部の追悼セレモニーでは礼拝、追悼の歌に続き、韓国語と日本語による7編の詩の朗読が行われた。「たやすく書かれた詩」は、尹東柱が立教大学在学中に朝鮮語で5編の詩を書いたなかの1編。英語も交えての朗読に、参加者たちは静かに聞き...