掲載日 : [2008-11-27] 照会数 : 4035
<追悼>日韓女性親善協会 相馬雪香名誉会長
[ 韓日女性親善協会創立30周年記念総会に出席した07年、現大統領の李明博氏を表敬訪問した相馬会長(当時、中央) ]
心の交流へ種まき…両国理解願い30年献身
日韓女性親善協会の発足は1978年5月ですが、創立までには数年の準備期間が必要であったようです。近くて遠い国ではなくて、近くて近い国として、女性特有の資質を生かして、お互いの文化を尊重し、理解しあうことを合言葉に、両国の親善を足場としてアジアの、さらには世界の平和にも役立とうとの抱負を胸に、有志が集まっての土台作りでした。
その先頭にたって陣頭指揮を執ったのが、故相馬雪香名誉会長であり、韓日女性親善協会の故朴貞子前会長でした。このご両人をはじめ多くの方々のご支援に支えられ、その地ならしの上に種がまかれ、その芽が吹いて小さな葉となって1日1日大きくなり、今日に至っております。そして今年5月に創立30周年を迎えることができました。
両国の関係も、懸案の在日韓国人の法的地位、指紋押捺撤廃など徐々にではありますが進展が見られる反面、時折旧悪が露見しました。そのたびに情けない思いに胸を痛めながら、協会として過去から目をそらすことなく、自らの責任として受け止め、行動してきました。親善協会が結成されて6年目にその活動がようやく社会から認められ、84年には当時の韓国大統領から相馬雪香会長(当時)に修交宗礼章(両国親善交流に特に貢献したということ)が叙勲され、また、87年には韓日女性親善協会会長に韓国の女性では初めての勲三等宝冠章が日本政府より叙勲されました。
私ども協会は、韓国理解のための研修および訪韓を続けてきました。こうした企画行事には相馬名誉会長も積極的に参加いたしました。さらに、将来に向けての学生交流、子どもたちに両国理解に必要な心の種まきを教えるため、児童作品展(作文、絵画)なども熱心に指導いたしてきました。
両国の間にはいまなおいくたの障壁があり、未解決の問題も抱えております。しかし、相馬前会長は、政治とは別に純粋な心の交流による平和の基礎づくりこそ、とどまることなく続けていかなければならない命題であると、生涯現役を全うしました。
(日韓女性親善協会理事瀧澤久子)
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プロフィール
相馬 雪香(そうま ゆきか)
70年、アジア国会議員連合顧問に就任。77年に韓日の相互理解を深める目的に「日韓女性親善協会」を設立、会長に就任。79年にはインドシナ難民を救済するため、「難民を助ける会」を設立、会長に就任。07年アジア太平洋女性連盟(FAWA)国際会議で名誉顧問を務める。93年にエイボン女性大賞を受賞、99年に難民を助ける会が読売国際協力賞を受賞した。主な著書に「心にかける橋」(世論時報社、87年)、「あなたは子どもに何を伝え残しますか」(祥伝社、02年)など。
(2008.11.26 民団新聞)