掲載日 : [2002-12-25] 照会数 : 2564
しめやかに「偲ぶ会」 ベルリン五輪金メダリスト孫基禎翁(02.12.25)
[ 孫翁の遺影に献花する参列者 ]
1936年のベルリン五輪マラソンの覇者、故孫基禎翁を「偲ぶ会」(同実行委員会主催)が21日、孫翁の母校でもある東京・お茶の水の明治大学で行われた。会場にはJOCや日本陸連など日本のスポーツ界代表、生前の孫翁と親交のあった関係者、民団役員など300人が出席した。
開会のあいさつで故人の功労を日本側として初めて表彰した明治大学元学長の岡野加穂留さんは「孫先生は次代を担うアジア諸国の若者に希望と未来への夢、平和を愛するというメッセージを託した。孫先生の偉業と平和の精神が明大の後輩たちに未来永劫受け継がれることを信じる」と述べた。「孫先生と明治大学」と題して報告した明治大学の寺島善一教授も「孫先生は生前、日韓の正しいスポーツ交流のあり方を我々に提示してきた。孫先生の偉大な人生をこれからも学生たちに教え続けていきたい」と涙ながらに誓った。
また、スポーツジャーナリストの谷口源太郎さんは報告の中で、孫翁が解放後、「開かれた精神」で日本のスポーツ界の発展を願ってきた事実を挙げ、ベルリン大会当時の「日本」国籍を五輪公式記録に残したまま国籍変更を申し出ないままでいる日本のスポーツ界の対応を批判した。
このほか、会場では孫翁の生前の足跡をたどったテレビの特集番組が流され、バイオリニストのジョン・チャヌさんによる追悼演奏も行われた。民団中央本部からは李鍾燮副団長が出席、金宰淑団長の追悼メッセージを代読した。
遺族側からは故人の長男・孫正寅さんが「遺志を継ぎ、これからも日本と韓国の架け橋的な役割を果たしていきたい」と述べた。最後に出席者全員が遺影の置かれた祭壇に献花した。
(2002.12.25 民団新聞)