掲載日 : [2003-01-15] 照会数 : 2228
趙章恩のおもしろ韓国IT事情 <3> 「ホームネットワーク」
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趙章恩のおもしろ韓国IT事情
<3> 「ホームネットワーク」
■「e」から「U」コリアへ…ユビキタス社会への一歩
電車の中で携帯電話で家のエアコンをつけ、留守中の訪問者を確認し、テレビで公園で遊んでいる子供の姿をモニタリングする、このようなホームネットワーク世界が現実になった。
ネットワーク社会では、いつでもどこでもインターネットにつなげられるインフラを整え、これをどう活用するかに国家競争力がかかっている。世界に誇るIT強国である韓国の次の課題は何よりも「ユビキタス」だ。ユビキタスはラテン語で「どこにでも広く存在する」の意味。「eコリア」の成功を「Uコリア」でも実現させるため、まず韓国政府は2005年まで100Mbpsの光通信と、全国どこでも無線インターネットに接続できるようインフラを整えホームネットワーク産業の育成を支援する方針だ。
ホームネットワークは、分かりやすく言えば、テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの家電をインターネットにつなげ携帯や外部のパソコンから作動させたり、同じ映画をテレビでも冷蔵庫でも見られるといった「情報家電」と、この機能を利用し防犯用ウェブカメラやオートロック、遠隔検針といったホームオートメーションだ。
ブロードバンド加入回線が1000万を超え、70%以上の世帯が利用している中、これからはインフラを広めるための戦略ではなく、それで何が出来るのかがもっと大事なことになってきたからだ。三星電子、LG電子と韓国を代表する世界の家電メーカーが今一番力を入れている分野もホームネットワークだ。
韓国のメーカーで初めてホームネットワーク、情報家電を商用化したのはLG電子。「LG HOMENET」のブランドで有無線通信を利用し、昨年11月、家庭内でいろんな家電を遠隔制御したり、家電でネットライフやサービスが楽しめるシステムをデビューさせた。インターネット冷蔵庫の「デジタルディオス」は15・1インチLCDを装着し、双方通信が可能、冷蔵庫の温度や保管食品の有効期間、調理方法、フィルターの状態をチェックできる。
食料品の在庫に合わせ近くのスーパーにメッセージを送るネットワーク機能も今後追加される。洗濯機はインターネットにつながり、専用ホームページより最適な洗濯方法をダウンロードし利用できる。まだ値段が高くて飛ぶように売れるわけではないが、新築の高級マンションにはビルトイン型で提供されているので、今年以降の家電はすべてホームネットワーク対応型になると予想されている。
KT(韓国通信)は昨年10月、PCとテレビをネットワークにつなげ、どこからでも映画やドラマ等の動画のVODサービスを利用できる「ホームメディアサービス」を開始した。テレビにLANをつなげ高画質の動画を見たい時見たい番組が見られる。
PCの使い方が分からなくても、PCとテレビ等の家電が一つにつながるのでオンラインコンテンツも思う存分楽しめる。映画は1本100円〜300円、初期設置費用は1万7000円ほど。今年から韓国映画をもっと安い値段で劇場とテレビで同時公開するサービスも計画している。
ホームネットワーク市場は家電、通信、建設業界の最大の未来型収益として脚光を浴びている。韓国は人口の4分の1が集合住宅に住んでいてITインフラも充分整っている。家電製品も世界市場で認められているので、韓国がホームネットワーク分野で世界をリードする潜在力は充分ある。今年からはUコリア戦略で、もう一度IT強国として世界を驚かしてくれるだろう。
(JIBC会長・IT評論家)
(2003.01.15 民団新聞)