掲載日 : [2003-02-05] 照会数 : 2228
趙章恩のおもしろ韓国IT事情<5>「ネット放送」−<2>(03.2.5)
[ CINEWELCOMEの画面 ]
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趙章恩のおもしろ韓国IT事情
最新映画や音楽も
大統領選挙でも活用される
韓国の映画マニアはビデオレンタル屋ではなくインターネットに向かう。収益の問題で映画館でさえ上映されなかった映画や、まだビデオ化されていない最新映画までインターネットに揃っている。
PCの性能がよくなり回線もどんどん早くなっている中、サイズの大きいDVDレベルの動画もスムーズに、いつでも見たい時見られるようになった。これは最近の若い世代の性向にぴったり。映画館に並んだり、ビデオにもなっていない昔の映画まで自由に自分の空間で見られるようになった。だが映画館で観覧する映画ファンの数も決して減ってない。
映画館とインターネットでは味も違うし、その役割も違うからだ。コンテンツ利用料は映画1本100円〜200円、NKINO(www.nkino.com)やCINEWELCOME(www.cinewel.com)では会員制で無料映画も提供しており、ネットで試写会を開いたりもする。
テレビ番組や映画だけではない。音楽もファイルをダウンロードせずネットにつなげたまま聞けるストリーミングサービスが大変人気だ。インターネット音楽放送を代表する「バッグスミュージック」(www.bugsmusic.co.kr)は、K-POP、J-POP、サウンドトラック等の音楽はもちろん、映画やラジオ、意見交換も提供していて、1200万人の会員の58%が毎日訪問し89%が週一度以上訪問している。ポータルサイトで必ず映画、音楽を提供しているのを見れば分かるように、このようなネットコンテンツの人気は絶大だ。
個人がDJとなりインターネットでラジオ放送ができるサイトも人気があり、今までいろんなインターネットスターを生み出した。有名なタレント達も既存のラジオ放送では規制が多くて話せなかった内容をインターネット放送で流し始め人気が出始めた。それだけでなく、選挙運動にも使われた。
第16代大統領に当選した盧武鉉氏もインターネット放送を大々的に活用し、若い世代中心のインターネット利用者の心をつかんだため「インターネットが生んだ大統領」、「デジタル大統領」と言われている。
韓国でこれほどネットコンテンツが流行り存在感のある理由は、「娯楽が少ないから」かも知れない。テレビは平日昼間は放送されない。雑誌や新聞の種類も日本の4分の1ぐらいしかない。そのお陰で韓国のデジタルコンテンツの種類や数は世界有数なレベルになっている。どこでもインターネットが利用できる環境にコンテンツまで揃っているので、今では逆にオフラインのコンテンツが伸びないとも言われている。
テレビとPC、家電をつなげ、家中どこにいてもネットから配信される動画を見ることができるサービスも始まり、インターネット映画の版権はデジタルコンテンツの人気と共に数10倍に値上がりした。
PCだけでなくモバイル機器を含め、どこでも手に入るコンテンツがこんなに揃っていては、趣味がインターネットなのも納得いくだろう。
(JIBC会長・IT評論家)
(2003.02.05 民団新聞)