掲載日 : [2009-09-30] 照会数 : 3997
<読書>日韓合同詩集 第5回「詩の祝祭」 作品創造への喜び共有
千葉県冨里市での第1回以来、韓日で相互開催して今回の東京で5回を数えた。この間、多くの詩人・文人が作品を朗読し合い、思いを語り合いながら、詩的感動と作品創造への喜びを共有してきた。この合同詩集には日本側から57人、韓国側から21人が作品を寄せた。各作品の質の高さもさりながら、韓日両語による対訳もしっかりしているのが嬉しい。
韓国詩人のレベルの高さには定評があり、この作品集でもそれを裏切らない。だが、在日同胞の胸にぐっと入ってくるのは日本側の作品だろう。私たちの歴史、人生を振り返らせ、心の在りかたに迫まるものがある。
「蜜陽朴氏の血を保ち/日本語で詩を書き/パンソリやジャズを聴く/酒と人のなかで生きながら/差別に刃向かう/一個の人間である」(「わたしというもの」新井豊吉)。月を見ながらコヒャン(故郷)を思う父親と幼子の4人家族が棲んだ小さな家が、8月6日の原爆によって消え、「ほんの少しの消息も聞かない」悲しみを詠った「小さな家」(石川逸子)。
自己のルーツを韓国に置く人、在日韓国・朝鮮人とともに生きた経験を持つ人、あるいは韓国とのつながりを大切にする人が少なくなく、その思いの丈は私たちの琴線に触れ、同胞の心さえ映してくれるようだ。
(日韓詩人文学交流協会編集、東京文芸館、2000円)
℡03(3551)2002
(2009.9.30 民団新聞)