掲載日 : [2010-03-10] 照会数 : 3902
<読書>韓国史入門 古代からの歴史を平易に
本書は韓国の梨花女子大出版部から刊行されたシリーズ本『韓国文化の源流を訪ねて』の日本語版として紹介する第1弾。「古代王国の成立と発展」「統一国家の発達」「韓国伝統社会の発展」「近代社会への移行」「現代社会」の5章から成る。
青銅器文化が成立する過程で、最初に登場した国家は古朝鮮になる。古朝鮮は、天の息子である桓雄と熊が変身した女との間に生まれた檀君が、紀元前2333年に建国したとされる建国神話が記録されている『三国遺事』は有名だ。だが本書では単純な神話としてではなく、韓国史の長久を示す歴史的な事実として丁寧に追っていく。
朝鮮朝時代には、第4代王世宗が集賢殿を設置して学問を研究し、ハングル(訓民正音)を創製した。第9代王成宗は法典である『経国大典』を制定して国家の枠を作り上げた。だが、政治的、学問的、経済的な特権を掌握した両班がもたらした影響や、学者・官僚の間の対立などの問題が表面化していく。
そして豊臣秀吉による壬辰倭乱(文禄・慶長の役)、清からの絶え間ない侵略(丁卯胡乱、丙子胡乱)により、大きな危機に直面。この後、朝鮮政府は疲弊した国家を再建するために、多くの改革を試みた。
古代国家から現在までの歴史を平易に理解できるお勧めの1冊だ。
(申植著、金順姫訳 東方出版2000円+税)
℡06・6779・9571
(2010.3.10 民団新聞)