掲載日 : [2010-03-10] 照会数 : 4699
<読書>韓国の経済発展と在日韓国企業人の役割 祖国復興へ限りない貢献
「漢江の奇跡」と称賛される韓国の経済復興。故郷や祖国への限りない愛情から、その基礎作りに寄与した、知られざる在日企業人の実態を明らかにしている。
在日同胞と日本、韓国人による共同研究。在日韓国人が日本に移住した歴史的背景をはじめ、日本人がやりたがらない「隙間産業」としてのパチンコやホルモン焼、金融・不動産、土木建設などに携わった経緯などに触れる。
血と汗の結晶として貯めた財産をいかに祖国へ投資したか、聞き書きしながら詳細に明らかにしていく。
具体的な産業化アイデア、技術や資金の提供、金融再生など、さまざまな形で祖国に貢献した、コーロンや起亜、韓一合繊、邦林、ロッテ、南部ハムなど創業者の姿を追う。行間から1世たちの熱い思いが十分に伝わってくる。
いまや韓国のリーディングバンクとして、金融業界に新風を巻き起こした新韓銀行をはじめ、セマウル運動、ソウル五輪、IMF金融危機など、民団を通じてなされた組織的支援活動のすごさもよくわかる。
また、奨学事業による人材育成、文化・スポーツによる貢献など、さまざまな人物を通して紹介している。特に、ミカン栽培と観光の2大産業を起こした済州道人の貢献ぶりに焦点をあてた。
在日同胞には必読の書だ。
(永野慎一郎編、岩波書店 3400円+税)
℡03・5210・4000
(2010.3.10 民団新聞)