掲載日 : [2010-04-28] 照会数 : 4262
<読書>はやり言葉でわかる韓国いまどき世相史 記者が見つめた激動の時代
1945年、韓半島は日本の植民地支配から解放された。しかし、6・25韓国戦争、朴正煕少将らによるクーデター、経済発展、民主主義を求める闘いと民主化宣言、文民政権の登場、南北首脳会談など、激動の荒波にもまれ続けた。本書は、こうした韓国現代史を流行語や政治家の言葉でつづった。
たとえば「テンジョン・ニュース」。80年代、クーデターで政権をとった全斗煥大統領の時代、毎夜9時の時報が「テン」と鳴ると「きょう、ジョンドゥファン大統領は…」と大統領の動静を伝えるニュースで始まった。世界が驚く大ニュースがあってもトップはいつも大統領。当時のメディアは、政権の宣伝機関と化していた。その徹底ぶりは、北韓のニュースのようだった。
2010年は、韓国併合から100年、植民地支配の解放から65年、韓国戦争から60年、李承晩政権を倒した4・19学生革命から50年と大きな歴史的出来事の節目の年でもある。著者は「現場で取材したこと、聞いたこと、感じたことを中心に本を書いてみた。改めて韓国の歴史が、波乱と激動の連続であることを認識した」という。元東亜日報政治部の記者で、韓国の民主化のために闘った。02年に来日、東大大学院で学ぶ。現在は都内の大学で韓国語や韓日関係史を教える。
(李鍾著、亜紀書房1700円+税)
℡03・5280・0261
(2010.4.28 民団新聞)