
『十長生をたずねて』は、病気で入院したおじいちゃんのために、孫の女の子が長寿を意味する十の物象、「十長生」を集めに行く物語。
おじいちゃんと女の子は大の仲良し。広場だって、公園だっていつも一緒に行く。ある日、おじいちゃんが入院した。
女の子は、おじいちゃんのふとんのそばにあった、おばあちゃんの裁縫道具の中から赤い絹のきんちゃく袋を手にとり、鶴の刺繍をそっとなでてみた。そのとき「十長生」の一つである鶴が飛び出してきた。
女の子は鶴、太陽、松、鹿、不老草(霊芝)、岩などの「十長生」を集めて、おじいちゃんのところに持っていくことを決める。
昔から韓国の人たちは、寿命が長いと信じてきた「十長生」を、生活の中の道具の至るところに刻んできた。この絵本でも枕には太陽、きんちゃく袋には鶴、赤い座布団には岩と不老草、螺鈿の家具には鹿と竹などが描かれている。
家族の健康と安寧を願う韓国人の気持ちが暮らしに息づく、韓国文化を知ることができる。
作・絵=チェ・ヒャンラン
訳=おおたけきよみ
(岩崎書店、℡03・3813・5526)。定価1500円(税別)。
(2011.1.12 民団新聞)