日本による韓国強制併合の歴史的意味を考える特別企画展が、東京の高麗博物館(樋口雄一館長、新宿区大久保)で開催されている。研究者の間では知られているものの、それほど一般化していない埋もれた事実を写真やグラフを使って構成した。在日韓国人は出稼ぎや金儲けを目的にやってきたという誤った風説にも真っ向から反論している。
今回は前編として在日100年の歴史の中から1945年までを取り上げた。①渡日時期②植民地支配と朝鮮人③在日社会の構成④戦争と朝鮮人⑤原爆と朝鮮人で構成。専門家でもない一般の在日同胞と日本人12人でチームを組み、一緒に勉強しながら展示までこぎ着けるという「冒険」をあえてやった。逆にこうしたことが、誰にもわかりやすい展示につながったともいえる。
企画展では1923年の関東大震災の前後に新潟県中津川と三重県木本町で同様の朝鮮人虐殺が起きていることに着目した。チームリーダーを務めた李素心さんは、「3・1運動弾圧に対する罪の意識が朝鮮人への理由なき恐怖心を引き起こし、各地での暴力につながっていった」とみる。
このほか、1930年代の東京における朝鮮人密集地区や全国各地での朝鮮人労働現場を地図上で再現した試みも目新しい。
2月27日まで。29日には講演会「植民地支配と在日朝鮮人のくらし」(講師・樋口雄一館長)が予定されている。
問い合わせは同博物館(℡・FAX03・5272・3510)。
(2011.1.12 民団新聞)