

『とらはらパーティー』は、山ほどの大きな虎に飲み込まれた3人のアジョシ(おじさん)が主人公。
むかし、江原道金剛山のふもとに、塩売りが住んでいた。この村、あの村と塩を売り歩いていたがある日、塩が売れないので違う村へ出かけた。 山道を歩いていると、大きな洞穴が。実はそれは大きな虎の口だった。最初に塩売りが飲まれ、次いで慶尚道太白山のふもとに住む炭売りが、そして忠清道俗離山のふもとに住むかじ屋までが、飲み込まれてしまう。
こばらがすいてきた3人は、虎のはらの肉をくり抜き、火までたいて食べることに。その後、虎は病気になって倒れてしまい、3人は無事に外に出られることになった。
韓国では虎は怖い存在だったが、本書に登場するのは愛らしい顔の虎。奇想天外な物語に、引き込まれてしまう。
作・絵=シン・トングン
訳=ユン・へジョン
定価1500円(税別)。
『プルガサリ』は、奇妙な怪物が現れ、鉄という鉄を全部、食べてしまったという物語。
山奥に一人で暮らすハルモニの、垢のかたまりから生まれたプルガサリ。針を一本、食べると頭ができ、口ができ、目ができ、足ができ、ふしぎな怪物になった。
部屋のなかを歩き回り、鉄を一口、食べるごとに、体が少しずつ大きくなっていった。ハルモニが眠っている間に、部屋から抜け出て、里の村に降りていった。村中を歩きまわり、鉄という鉄を食べてしまい、ゾウほどの大きな体になった。
村人たちがやっつけようとしてもびくともしない。役人が火で焼き殺そうとしても、火をものともしない。
目をさましたハルモニが、大急ぎで村に駆け下り、プルガサリに向かって大声で叫んだ。そして、うちわでプルガサリの背中をたたいた途端、不思議なことが起こる。
プルガサリの迫力と、生き生きと描かれた人々の表情が印象的。
再話=キム・ジュンチ ョル
絵=イ・ヒョンジン
訳=ピョン・キジャ
定価1500円(税別)。
両絵本ともに問い合わせは岩崎書店(℡03・3813・5526)。
(2011.3.8 民団新聞)