昭和音大の授業で歩み語る
韓国の作曲家でソウル市オペラ団団長を務める李建さんは12日、昭和音楽大学(神奈川・川崎市麻生区)のキャリア科目である「音楽人基礎」の授業で、学生ら250人を前に、これまでの歩みなどを語った。
授業は、卒業生や外部講師らを招聘して話を聞くもので、対象は大学学部の2年生を主に、卒業生らにも開放している。 李さんは、音楽に造詣の深い牧師の家庭に生まれた。毎朝、家族で行っていた礼拝で音楽性が培われたと言う。
ソウル芸術高等学校で作曲を学び、ソウル大学校音楽大学時代には、文学と演劇に心酔した。同大学院修了後、ドイツの教会から奨学金を受けてフランクフルト音楽大学に留学した。79年に帰国。当時は大変な激動期で、同年10月に朴正煕大統領暗殺事件、80年5月に光州事態が起きた。
学生運動の中心の大学がソウル大学校で、李さん同大学校音楽大学の教授。いろいろな立場の人たちが、「音楽がこういうことに対して何もすることができなかったら、音楽はどんな意味を持つのか」という質問を投げかけたと言う。
「音楽で何かしなければいけない」と考え、多くの人たちの気持ちに添っていけるようにと、それまでの現代音楽ではなく、伝統音楽やポップスの要素を取り入れた曲作りを始めたと語った。
李さんは「自分が感動することが大切」「世界的な作曲家より重要なことは、必要とされる音楽家」などの助言をした。
(2013.6.26 民団新聞)