
本紙1面「韓国詩歌春秋」連載中、金一男さんの初めての個人詩集「道の辺に野あざみ」がこのほど、日本文学館から刊行された。
1960年代の高校から大学時代にかけて、そして長い中断の後、98年から再び書き出した作品が収録されている。仲間たちと出版した「七人詩集」の作品を軸に「七人詩集補遺」「七人詩集以降」も加えた。著者にとって詩を書き続けることは、自身を取り巻く閉塞状況を突き破るための作業という。
北韓の世襲権力に対する怒り、祖国への郷愁、病床に臥す母親を見つめる深い情愛‐。日常を通して感じてきた心の声を詩に託す。詩を書く作業を通して、「私や在日の仲間たちの置かれた社会的存在としての特異性が、存在一般の現象形式である個別的特異性の一つでしかなかったことに気づいた」。在日韓国人2世である著者の人生が、そこにある。
定価1200円+税。 問い合わせは日本文学館(℡03・4560・9700)。
(2014.1.29 民団新聞)