
薩摩焼15代当主沈壽官氏が東京の日本橋三越本店「美術特選画廊」で香爐、花瓶、茶碗などの新作70余点を発表した。同店では3年ぶりとなる個展。会場は最終日の28日まで多くのファンやコレクターでにぎわった。
薩摩焼の特徴の一つは精巧な「透かし彫り」。沈氏によれば「透かし彫りをやる陶芸家は日本にほとんどいない」という。作品に魅入られ、鹿児島の資料館を訪れたこともあるという中島恵さん(フリージャーナリスト)は「繊細で、線が網の目の、こういうのはすばらしい」と感想を述べた。
このほかにも上絵付けした陶磁器に純金の金箔の文様を施した品格のある「金襴手」、人物や動物の息遣いまで感じさせる「捻りもの」といった伝統の技を組み合わせた作品が並んだ。価格は8万4000円から最高は451万5000円まで。初日の22日から「御約定」のシールが、特に高価格帯で目立った。
同百貨店の担当者は、「沈氏は人気の高い先生。作品を欲しいという顧客の要望に応え3、4年に1回は開催している」という。
(2014.1.29 民団新聞)