
韓国・朝鮮の知とはいかなるものか‐。その問いに答えるべく、本書は「韓国・朝鮮の知へと近づく手がかりとなりうるような本が要る」と話す、編者(言語学者・国際教養大学客員教授)の思いから生まれた。
日本で、韓国・朝鮮を知ろうとする本、近づくための本は、これまでも出版されてきた。なかでも韓国の大衆的な文化についてのものは多かった。
本書は、既存の本と違って、韓国と日本、在日の知識人140人が<知>に関わる書物を1冊から5冊を推薦し、その思いを2000字ほどでまとめている。いわゆるブック・ガイドの形になっており、両国の知識人が共にする書籍ははじめてになる。
執筆者は、金石範(小説家)、谷川俊太郎(詩人)、柄谷行人(思想家)、金相鶴(医師)をはじめ、韓国学・朝鮮学の研究者や思想家、哲学者、出版人など多様な分野におよぶ。
選書については、可能な限り一般に入手可能な本であるということ以外は、一切の条件はつけていない。取り上げている書籍は、小説、児童文学、随筆、民話伝説、詩集など広範にわたる。
韓国・朝鮮に対する知識を得られるだけではなく、両国の筆者たちがどのような本と出会い、何を感じたかという意味でも興味を誘う。
野間秀樹編
クオン(3800円+税)
℡03(3532)3896
(2014.4.9 民団新聞)