
韓国、日本、中国の音楽家らが集結した管弦楽団「オーケストラアジア」は、1994年6月の韓国ソウル「芸術の殿堂コンサートホール」での旗揚げ公演から今年で20周年を迎える。6月には韓国と日本のメンバーによるコンサート「日韓友情公演」が徳島、尼崎(兵庫)、東京の3地域で開催される。この公演には、韓日関係が冷え込んでいる時期だからこそ、文化交流を通じて、両国の人たちの心と心を結びつけたいという思いが込められている。
誤解とく一歩 願って
日本の3地域で友情公演
「オーケストラアジア」は1993年9月、以前から相互に交流を積み重ねてきた韓国、日本、中国の音楽家や制作者たちにより、アジアの伝統的な楽器による史上初の管弦楽団として誕生した。
94年のソウルでの旗揚げ公演を皮切りに、3カ国の各都市で毎年、自主公演を開催。このほか、日本の文化庁芸術祭主催公演「アジア・アート・フェスティバル」、韓国では「李明博韓国大統領就任祝賀公演」「2010年韓日中首脳会談晩餐会」などの特別演奏を、国や民族の境界を超えて活発に行ってきた。
今公演を主催した公益財団法人日本青少年文化センター専務理事の田村民雄さんは「オーケストラアジア」の創立目的について、「アジアの音楽文化の発展に寄与するとともに、共同制作による文化交流を通した東アジアの平和への貢献が大きな目的」と話す。
公演は田村さんが昨年11月、韓日のオーケストラアジア関係者に会って計画された。「『文化は国の心』。この時期だからこそ、心と心の交流を行うべきとの強い思いがあった」
サブタイトルを「日韓〞ソリの道〟同行」としたのは、旗揚げ公演から20年経ち、政治の壁、国情、言葉の違いなどを乗り越えて、心と心を結びつけ、友情を交わして深めて行こうという熱い思いからだ。ソリは音、声、唱などを意味する。
今回、「オーケストラアジア」創立時の代表者であり、韓国国楽界の重鎮、朴範薫氏に芸術監督を依頼し、日本側の音楽監督、プロデューサーも協議に加わりプログラムを決めた。
田村さんは「観客には特に、企画の段階から一緒に考え、経済的リスクもともに分け合いながら共同で制作し、練習する『オーケストラアジア』の活動を知ってほしい」と強調した。
そして「多くの日本人が音楽を聴いて、日韓の共通するものへの理解だけではなく、似ていて違うところが面白いと理解できたら、韓国に対する誤解が少しは解消されるのではないか」と、韓日交流の新たな一歩になることを期待している。
公演の日程
<大阪展>5月9日〜20日。開館10〜18時。日曜休館。最終日は15時まで。開幕式は初日16時から。問い合わせは同院(06・6292・8760)。
<東京展>26〜6月14日。開館10〜17時。日曜休館。土曜16時まで。初日開幕式は16時。無料。問い合わせは同院(03・3357・5970)。
<徳島公演>6月23日19時開演/徳島市立文化センター<尼崎公演>24日19時開演/尼崎アルカイックホール
<東京公演>26日19時開演/めぐろパーシモンホール。
出演は稲田康(指揮)、石田さえ(琵琶)、金徳洙(チャンゴ)、金昴先(舞踊家、徳島・大日寺住職)、徐慶旭(巫女舞)。
チケットS席5000円ほか。購入は「オーケストラアジア」日本委員会(03・3295・6147)10〜18時。土日祝日休業。問い合わせは同委員会。
(2014.4.23 民団新聞)