韓国の元老シナリオ作家、金志軒さんの未発表作品を含む5編を翻訳・収録した『韓日対訳創作シナリオ選集』がこのほど、韓国のチンムンダン出版から刊行された。
金さんは、1950年代から韓国映画界の指導的な一人として活躍してきた。本書は、数多い作品の中から、自身で選んだ66年から89年に書かれた5作を1冊にした。 代表作の一つである「晩秋」は韓国で何度もリメイクされた名作。日本では1972年に「約束」(斎藤耕一監督)というタイトルで岸恵子、萩原健一出演でリメイクされ、高い評価を得た。ほか4本は映画化には至らなかった。
「伽耶琴‐冬の調べ‐」は韓日合作映画として企画されたが、金大中拉致事件によってお蔵入りになった。韓国戦争を背景にした「ドリの戦争」と東学農民運動を背景にした「1894年‐民草の歌」は、苦悶の時代に翻弄されながら、大きく変わっていく主人公たちの人生が描かれている。両作は社会の底辺を生きる人たちに焦点を当てた。人間とは何か、いかに生きるべきかを考えさせられる。
定価2500円(送料含む)。「映画芸術」編集部(03・6272・9710)、「シナリオ」編集部(03・3585・6450)。各社25部ずつ限定販売。
(2014.10.22 民団新聞)