掲載日 : [2008-10-22] 照会数 : 5644
「大阪特別展」〞予想以上の反響〟 姜徳相館長に聞く
[ 姜徳相館長 ]
史・資料掘り起こしへ弾み
年内に『図録』出版へ
東京の在日韓人歴史資料館(韓国中央会館別館内)で所蔵している史・資料を携えての初の移動展示会「大阪特別展‐在日100年の歴史を後世へ」が5日、大阪人権博物館で好評のうちに終了した。9月17日からの会期中、来館者数は2037人(開館日数15日間)。約束も含めた史・資料の寄贈者は13人を数えた。姜徳相館長は「同胞の集住地だけに予想以上の反響だった」と喜んでいる。姜館長に大阪展を振り返ってもらった。
東京の在日韓人歴史資料館の来館者数は平均して年間約3000人。大阪ではわずかな期間にこの3分の2にあたる来館者を呼び込んだことになる。大阪人権博物館を目当てにした来館者を考慮しても、決して少なくない数字だ。東京を合わせた開館以来の累計来館者は、これで1万人を突破した。姜館長は「うれしい予想はずれだった」と喜んでいる。同胞ばかりか日本人からも貴重な史・資料やモノの寄贈が相次いだことで姜館長は「確かな手応え」を感じたという。
「戦時下の貯金証書や駐日代表部が発行した63年当時の『旅行証明書』、民団大阪本部が70〜80年代に繰り広げた権益運動に関するチラシ、パンフ、新聞記事などはその場で出してくれました。このほか、60年前に使ったどぶろくの瓶や50年前の結婚結納品、植民地期の真鍮の器数点なども約束していただいた。大阪には貴重な資料が眠っていることを確信しました」。
東京でもオープン当初は「スカスカの状態で見切り発車」した。なのに、1年半後にはリニューアルしなければならなくなった。それだけに、「大阪展の反響はこれから」と姜館長は今後に期待をかける。その根拠として挙げたのが来館者から寄せられたアンケートだった。「同胞ばかりか日本人の関心もすごかった。なかには遠い記憶が呼び戻されたと涙を流す人もいました。30、40分も見てくれれば、1冊中身の濃い本を読んだのと同じ効果があるのです」。
それだけに、他の在日同胞集住地区での開催も期待されるところだ。姜館長は「いまは白紙」と慎重ながらも、「要望がある地域には理事会で検討して積極的に対応していきたい」と意欲を見せている。
歴史資料館は今年11月末に開館から満3周年を迎える。約700点に及ぶ収蔵品の数々を掲載した『図録』(A4判、160㌻)の完成も間近い。姜館長はこの『図録』発刊を契機に同胞企業を回り、歴史資料館を財政面で下支えしてくれる賛助会員を広げていきたい考えだ。
年会費は法人が一口3万円、個人会員は一口3000円(学生、70歳以上は2000円)。
(2008.10.22 民団新聞)