2012年の民団は新宣言(第7次)と新綱領を採択し、中央団長に呉公太、議長に金漢翊、監察委員長に韓在銀氏を選出してスタートした。今年はまた、国会議員選挙と大統領選挙が重なる20年に一度の年であり、なおかつ、在外国民選挙制度実施元年でもあった。新3機関体制のもとで、まったく未経験の国政参与運動へ優先的に力量を集中した特異な1年だったと言えよう。だが、次世代育成など基本事業にも真摯に取り組んで「継続こそ力」の源であることを確認し、団長ら中央本部幹部が全国の各支部を巡回して対話集会を重ね、組織活性化へ意識を高め合った1年でもあった。
1万人でアリラン
ハンマダンin大阪
韓日両国の友好と文化交流の促進を目指す「ハンマダンin大阪」。在日と日本人による伝統芸能の競演に韓国のパフォーマンス集団が加わった。約1万人の参加者がアリランを大合唱した(5月27日、大阪城公園)
雅やかに古代絵巻を再現
古代、東アジア交流の拠点だった大阪を舞台に、当時の雅やかな韓日交流を再現するまつり「四天王寺ワッソ」が11月4日、史跡なにわの宮跡で開催された。大阪の民団、婦人会、青年会、民族学校の児童・生徒も高句麗時代の衣裳でパレードに参加した
初の全国キムチグランプリ
韓日祝祭ハンマダンの一環として、民団韓食ネットは9月29日、東京・大久保公園で第1回全国キムチグランプリ大会を開催。延べ4000人が投票した結果、優勝は愛知の徐美也子さんに輝いた
韓日祝祭
韓国伝統婚礼を再現
「韓日祝祭ハンマダン」の一環として9月30日、東京・韓国文化院で、東京在住の周賢哲さん(32)と松岡瞳さん(25)の韓日カップルが韓国伝統婚礼式を実演した
母国でつなぐ輪
オリニジャンボリー
7回目となる今回は、8月5日から4泊5日間、京畿道龍仁市などで開催。全国から237人の在日同胞オリニと、その世話をするリーダー、スタッフ合わせて313人が母国でひとつになった(キッズ大パーティーで)
踊る青年会240人
昨年に続く次世代母国研修会の青年会コースには全国各地から約240人が参加。自らのルーツや北韓の実情などを学んだほか、三星電子や第2南侵トンネルなどを視察した。また、交流パーティーでは世界中で大ブレイクしたPSYの「江南スタイル」ダンス大会などで次世代パワーを発揮した
母国研修に700人
昨年に続く2度目の次世代母国研修は中・高・大学生と青年会、青商の5コースを開催。約700人が参加し、「母国への感謝と尊敬の念」を新たにした(K‐POPスターとのファンミーティングに歓声をあげる高校生たち)
フットサルで次世代交流
民団中央団長カップ争奪「第6回オリニフットサル全国大会」が11月24日、神戸市のアスコフットサルパークMAYAで開かれ、小・中21チーム、約300人が交流を深めた。オリニジャンボリーや次世代母国研修参加者が再会の場面も
今年は4地方で青年会再建
10年度から地方再建3カ年計画を推進してきた青年会は、締めくくりとなった今年、山口、和歌山、群馬、長崎で再建。この間、再建された三重、山梨、長野などを加え全国地方本部は21となった(5月20日、青年会和歌山の再建大会)
青年会が35周年でウリ未来祝祭
結成35周年を記念して青年会中央本部は、自らの民族性と向き合う「ウリ未来在日青年議会」を11月23、24の2日間、韓国中央会館で開催。各地で5月から開催してきた「全国リレーセミナー」で培ってきた学習・議論の成果を発表。「本名使用」と「韓国語使用」の「在日マニフェスト」をめぐりディベートを行った
10月のマダン
各地の民団が「10月のマダン」を開催。福岡では5年ぶりに「大運動会」(11月4日、福岡県かすやドーム)を開催し、親子670人が快い汗を流した。愛知でも体育会中北本部創立50周年と名古屋韓学50周年を記念し、13支部約1200人が集い運動会(10月7日、三重県の輪中ドーム)を開催した
「勿忘草募金」を伝達
北韓に抑留されている「統営の娘」こと申淑子氏と2人の娘の送還推進を支援するため、民団では「勿忘草募金」を展開。7月20日、呉公太団長が全国の団員らから寄せられた民団募金2000万ウォンを「統営の娘送還対策委員会」に伝達した
麗水世界博in東京
麗水万博は5月から3カ月間、開催され、来場者820万人を記録した。4月24日、日本を訪れ東日本大震災被災者に招待券を贈る金麗水市長(左)
体育会60周年
スポーツを通じて祖国を支援し、韓国国体への在日選手団派遣を中心に次世代育成を展開してきた在日本大韓体育会が創立60周年を迎え、2月10日に記念式典を開催。メダリストら400人余りが出席し、スポーツを通じた母国と在日同胞社会発展に寄与していくことを誓い合った
在日韓人資料館が初のソウル特別展
在日韓人歴史資料館の「在日100年」をテーマにしたソウル特別展「列島の中のアリラン」が8月10日から53日間、ソウル歴史博物館で開催され、16万人が観覧した。9月30日までの予定だったが、予想以上の反響のため会期を延長した
オモニの絆強く
今年も全国大研修
婦人会中央本部の全国大研修会が6月から7月にかけ全国5ブロックで開催され、約2000人のオモニたちが参加した。各ブロック2泊3日の日程で北送同胞問題の歴史や韓国歴史ドラマを通した韓国女性の活躍や当時の政治背景などの講義を受けた
孫基禎生誕100年で記念館開館
ベルリン五輪マラソン覇者、故孫基禎さんを偲ぶ記念館が10月14日、母校である養正高校の跡地(孫基禎スポーツ公園内)に開館した。生誕100周年を祝い、国とソウル市、中区が共同で建立した。当時の金メダルや月桂冠、表彰状も展示。また、6月には民団と母校の明治大学が共催し孫基禎生誕100周年シンポジウムを開催した
自宅を韓日親善交流の場に
テコンド3段の韓相榮さん(45、民団栃木本部事務局長)と鄭仁淑さん(40)夫妻が5月5日、宇都宮市の自宅を開放し、1階にテコンド道場、3階に韓国語教室「栃コリア」を開設した
韓食シェフ養成
民団韓食ネット協議会主催の調理専門人養成「韓食シェフスクール」が、9、10月に趙善玉料理研究院で開かれた(9月10日、東京・新宿の趙善玉料理研究院)
金剛学園児童が「故郷の家」慰問
金剛学園小学校6年生の児童26人が、車いす1台を携えて特別養護老人ホーム「故郷の家」(大阪市堺市)を慰問した。韓国民謡「トラジ」で、お年寄りと歌い踊った。この日のために、給食のおかずを1品減らして車いすの購入資金を捻出した(2月21日)
キムチ宅配し安否確認
民団東京墨田支部と婦人会が連携し、キムチを高齢の同胞家庭20世帯余りに宅配。高齢者の安否確認にも貢献している
見事に再建
震災で全壊の仙北支部会館落成
東日本大震災で倒壊した民団宮城仙北支部の新会館が2月26日に完成した。建設費用1000万円は民団中央本部と愛知本部からの義捐金などを充て、残りを団員40世帯が力を合わせて捻出した
民団福島のトック「特別賞」
市民団体が自慢の鍋を持ち寄り、味を競いあう「まちなか鍋合戦」(2月5日、福島・郡山)に民団福島本部がトックで参加。市民投票の結果、特別賞を受賞した
歴史的1票
歴史的1票投じる
民団の団員をはじめ、居住国で永住権を有する在外国民や海外に一時滞在中の国民が初めて、国政選挙で1票を投じた。12月には大統領選挙にも参加した(4月1日の国会議員選挙で投票する在日同胞)
大役を担う
民団中央第52期3機関長が出帆
第52回定期中央大会が行われ、任期満了にともなう役員改選で、新団長に呉公太氏、議長は金漢翊氏、監察委員長には韓在銀氏が選出され、新体制がスタートした。(新3機関長祝賀会で、2月23日)。
新宣言・新綱領で未来を開く
第52回定期中央大会で第7次宣言・新綱領を審議・承認した。新宣言では、「日本国籍取得者」など多様な同胞を幅広く結集することを明示、新規約で日本籍団員の支部3機関長就任を可能にした
民団中央新3機関が本国礼訪
民団中央新3機関役員は5月に李明博大統領をはじめ本国要路を礼訪、在外選挙人制度の改善のほか、次世代の民族教育強化、地方参政権獲得運動などについて理解と協力を求めた(5月22日、統一部長官と)
組織活性化へ中央団長が全国支部巡回
組織活性化と再生をめざし、呉公太執行部は新体制出帆後、意欲的に全国の支部巡回を実施。支部が抱える隘路など地元幹部らと対話形式で意見交換した(6月24日、広島賀茂支部で)
30年ぶりに全国監察機関本国研修
監察機関の全国研修が7月、統一教育院で行われ、平沢の第2艦隊司令部を訪問した。30年ぶりの開催。ほかに、北韓の魚雷で撃沈された哨戒艦「天安」を視察しながら、政府の対北政策と韓半島安保問題について学んだ。議決機関も11月に本国研修を開催した
新生韓商連、新体制で直轄解除
2月15日から民団中央本部の直轄処分となっていた、韓商連が5月18日に第50期定期総会を開き、新会長に洪采植氏を満場一致で選出。呉公太団長から声高々に直轄解除が宣言され正常化された
新在留管理制度スタート
1947年から続いた外国人登録法が廃止、7月9日から新外国人管理制度がスタートした。再入国許可が不要になった半面、新しいカードに本籍地記入がなくなり、外国人登録原票に係わる開示請求が殺到している
「世界韓人の日」で叙勲
民団中央本部の常任顧問である兪在根氏が国民勲章最高級の無窮花章、李時香氏が牡丹章をそれぞれ受章した。授与式に続き、祝賀会が開かれた(10月5日、ソウル)
北韓の軍事挑発許さぬ!
4月、12月と相次ぐ長距離弾道ミサイル発射強行や北韓の軍事挑発に対し、民団は各地の朝総連前で抗議行動を展開した(4月13日、朝総連中央本部前)
朴烈義士記念館がオープン
抗日独立運動家で民団中央の初代団長でもある朴烈義士の生誕110周年に当たり、10月9日、故郷の慶尚北道聞慶市に記念館がオープンした
統一に備え「ハンアリ募金」
20年後を想定した場合の南北統一の初年度に必要な財源(最低55兆ウォン)を準備するための「統一ハンアリ(壺)募金運動」が統一部が中心となり、個人と団体が6月から推進。民団も、各地方で開かれた第67回光復節記念式典で募金運動の積極推進を決議した
在郷軍人会日本支会が50周年
大韓民国在郷軍人会日本支会(李奉男会長)が創立50周年を迎え、記念式典を開催した。民団関係者のほか、国連軍として韓国戦争を共に戦った米国はじめ、カナダ、オーストラリア、フィリピンなどの駐日公館関係者が出席した(8月7日、東京・韓国文化院)
故陳昌鉉氏称え顕彰碑建立
長野県木曽町の名誉町民で世界的なバイオリン製作者、故陳昌鉉さんの文化的な功績を称える顕彰碑が駐日韓国大使館の協力で木曽川沿いの本町親水公園に建立、7月21日に除幕した