第98周年 関東大震災殉難同胞追念式

 関東大震災から98年を迎えた1日、民団東京本部(李壽源団長)は、東京・港区の韓国中央会館で「第98周年関東大震災殉難同胞追念式」を挙行した。

 今年も新型コロナウイルス感染拡大の関係で参加対象を制限。民団中央本部の呂健二団長、朴安淳議長、金春植監察委員長、顧問のほか、民団東京本部と各支部代表、婦人会、青年会など傘下団体から約70人が参列した。

 まず、東京本部の朴昭男副団長が経過報告で「震災から98年経った今も日本政府による真相究明はおろか、犠牲者に対する謝罪や補償責任も果たしていない」と指摘し、「近年、横行しているヘイトスピーチと歩調を合わせるかのように歴史の修正や外国人を排除しようとする風潮は人種差別を助長し、多くの在日同胞社会の安全と生活を脅かしている」とした上で、「国籍や民族が異なっても、何人も安全平穏に生きる権利があるという人類普遍の真理のもと、民団はこれからも同胞社会の安定と共生社会実現のために、韓日の懸け橋として邁進していく」と述べた。

 駐日大使館の金容吉公使と呂団長が代表献花した後、東京本部の李団長が追念辞。

 李団長は東京都が市民団体主催の追悼式に慣例的に寄せてきた追悼文を5年続けて拒否していることに触れ、「これは歴史修正主義の傾向を示している。学者らの意思を隠蔽すると同時に、人々の記憶から関東大震災に関する歴史を消し去ろうとする政治的行動と言わざるを得ません」とし、「2016年に対策法が施行され、表面化したヘイトスピーチは減少したが、ネット上の兵とクライムは増加しており、早急な対策作りが求めらる。民団はこれからも、看過することなく、ヘイトスピーチ根絶運動を継続していく」と霊前に誓った。

 この後、参列者全員が順に献花をした後、大震災が起きた午前11時58分に約1分間の黙とうをささげた