韓国で使用されている歴史教材を日本語に翻訳した「ひとめでわかる韓国の歴史」が大阪・天王寺区のアプロ社から刊行された。 同書は韓国で8万部も販売された教材で、小学校5年生以上であれば読める工夫と、高校生まで使える広範にわたる内容が評価されている。 子どもたちが韓国の歴史の全体的な流れを理解できるように、韓国の歴史事件を分かりやすく説明。さらに...
多彩な表情を詩にたくして 母国語の詩集でいくつもの賞を受賞してきたワン・スヨンさんが、初めて日本語で書いた詩集である。 冒頭の「挨拶」はさわやかな薫風を感じさせる序曲ともいえる詩。だが、読み進むうちに、この作品集は四季のように多彩な表情を見せ、読者にうれしい戸惑いと多くの期待感を抱かせてくれるものになるはずだ。 前半は日...
証言にみる未来志向の韓日関係 帝国主義日本による植民地時代に、強制連行などで日本居住を余儀なくされた同胞らは、日本の敗戦にともない、その多くが希望をもって帰国の途についた。 しかし、解放の喜びを抱いて故郷に戻った彼らを待ち受けていたのは、言葉が通じないという現実だった。ほどなくして韓国戦争が勃発する。未曾有の混乱にまみれたことは...
植民地支配の歴史風化に警鐘 本書の原本は1945年6月15日、朝日新聞社から刊行されている。同年6月は米軍が沖縄を制圧し、日本は本土決戦をも辞さない決死の時期であった。だが、8月6日の広島、同9日の長崎への原爆投下によって完膚なきまでに戦意が喪失させられ、天皇の「終戦の詔書」放送によって、日本の敗戦は決定づけられた。まさに激動を絵に描い...