大邱の西部ターミナルから1時間半もバスに乗り、目的地に着いた。伽耶山の山あいの寺、海印寺。遠路はるばる訪ねたのにはお目当てがある。海印寺が所蔵し、ユネスコの世界文化遺産にも登録された高麗八万大蔵経だ。 一柱門から寺内に入り、鳳凰門、解脱門と進んで本殿の大寂光殿に至る。見どころは多いが、どうしても足早になる。目指す大蔵経の版木は寺の最も奥...
済州市の国立済州博物館の北、紗羅峰公園に入ってすぐの所に、その人の墓はある。済州の女性商人、金万徳(1739〜1812)。恥ずかしながらイ・ミヨン主演のドラマ「キム・マンドク」を見るまでその存在を知らなかったのだが、その人となりに触れて以来、いつかゆかりの地を訪ねたいと思っていた。 男性中心主義の朝鮮王朝時代、女性でありながら商人として...
済州島南西部、山房山の絶壁の下にその海はある。名前の通り、龍の頭の形に岬が突き出た龍頭海岸。岬の付け根に帆船が見える。オランダ人ハメルが漂着した所だ。 1653年夏、長崎出島を目指していたオランダ商船デ・スペルウェール号は暴風雨にあって難破し、この海岸に打ち上げられた。乗組員のうち死を免れた36人が上陸したが、その中に東インド会社(VO...
植民地時代、17歳で日本に留学した時に短歌を学び、2003年11月に亡くなるまで第一線で活躍した韓国人初の女流歌人、孫戸妍女史は最期まで、韓日間の愛と平和を心から祈った。孫女史の思いを引き継ぐのが、長女で詩人の李承信さんだ。来年の韓日国交正常化50周年を前に、韓日関係への思いを綴った。なお、エッセーの日本語訳は「時調の会」の金一男氏。