掲載日 : [2018-07-11] 照会数 : 5598
西日本豪雨・同胞宅も被害…民団が対策本部設置へ
[ 水につかった広島県本部会館の駐車場(9日) ]
中・四国管内の同胞宅など浸水被害相次ぐ
「大雨による数十年に一度しかない重大な災害が迫っている」と気象庁の特別警報が6日、発令された。10日11時現在、豪雨災害による死者は134人と時間の経過とともに増えている。
民団中央本部の孫成吉生活局長は8日、全地方本部と傘下団体に対して、在日同胞の安否と被害の確認を業務連絡を通じて指示した。9日午前9時時点で判明した各地方本部管内の被災状況は以下の通り。
【中国】広島県本部管内は6日19時頃、本部の1階の駐車場が50㌢程度冠水した。支部の団員宅に電話がつながらず、被災現場にも行けない状況。支部に出勤できないところが多く、団員の安否確認は困難。犠牲者の名前が日本名で出るので、同胞かどうかの把握も厳しい。三原市では団員が一人避難し、支部役員の工場が壊れた。福山支部の職員の家も壊れている。県下の人的被害は今のところない。
岡山県本部管内では、総社市、倉敷市真備町、新見市の団員が被災、自宅の2階で救助を待っている団員もいる。電話がほとんどつながらない。
同胞のパチンコ店、焼肉店、自宅など10カ所以上は冠水しているとみられる。金学事務局長が8日に現場に向かおうとしたが、立ち入り禁止で行けなかった。
鳥取・島根・山口本部管内には今のところ人的・物的被害はない模様。
【九州】福岡県本部管内は、6日の夕方に本部の地下駐車場が20㌢程度冠水した。近くの川が氾濫寸前だった。直鞍支部が川のそばにあるので、心配している。門司支部管内の死者1人が団員かどうか確認中だという。
【四国】愛媛本部管内はライフラインがストップ。大洲のダムが決壊したほか、土砂被害がある。被災地の団員と連絡がとれない状況だ。
高知本部管内は同胞宅に床上浸水があるかもしれないと調査中だ。
民団が対策本部設置へ
民団中央本部は広島、岡山など豪雨災害に対応して各地の被害を調査した後、支援活動を展開する「西日本豪雨災害民団対策本部」を設置する。