掲載日 : [2021-03-17] 照会数 : 4900
国際墨友会公募展「国際芸術賞」受賞…婦人会葛飾支部の高春玉顧問
[ 高春玉さんと水墨画受賞作品(自宅で) ]
高春玉さん(蕙芳、婦人会東京・葛飾支部常任顧問)の描いた水墨画が国際公募展「美は国境を越えて2021」(国際墨友会主催)で「国際芸術賞」を受賞した。公募展には世界22カ国から作品484点が集まり、東京の国立新美術館で展示された。
作品は東洋的素材であるつぼみのままの蓮(ハス)をモチーフとした。大きくなって明日にも咲くであろうつぼみに「希望」を見い出したという。
高さんが特に気に入ったという葉には細やかな観察眼がうかがえる。薄い筋が陽を浴びて透き通るように浮かび上がっているのだ。白黒の世界でこの一瞬の美しさを切り取ったところが作品の持ち味といえる。東京・台東区の上野不忍池に何カ月も通った成果だ。
高さんは1952年、済州道生まれ。幼少時、国民学校校長だった父親からハングル書道の手ほどきを受けて育った。77年に来日すると、全日本書芸文化院(全書芸)で漢字とかな書道に親しむ。「違いはあるが墨と筆を使うのは共通。抵抗なくすんなり入れた」。
11年からは通信制放送大学で「人間の探求」(東、西洋美術)と「生活と福祉」のふたつを専攻し、卒業した。13年からは3年間、京都造形芸術大学通信部で日本画を専攻、修了後は水墨画に専念するようになった。
(2021.03.17 民団新聞)